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若者サポステ

笠井です。

11/23(日)「障がい者の仕事起こしと協同労働の可能性」セッションin新潟青陵大学 にて。

9:30開始のセッションに、私は前夜の深酒がたたり不覚にも寝坊してしまいました。
30分ほど遅れて会場に到着。
そーっと会場に入ろうと、入口のドアの小窓から中を覗くと、皆がこちらを向いているではないか!?
どうやら演壇は入口側にある様子...これでは、ドアを開けた瞬間、一斉に注目を浴びてしまい、遅刻がモロバレ...こりゃ、まいったなー。

こういう時の私は、中学~高校のサボり常習犯だったせいか「まっ、とりあえずコーヒーブレイクでもするか」と、すぐに切り替えてしまう。
好都合なことに、会場のすぐ前にコーヒーコーナーがあり、一杯100円で販売されていた。

コーヒー販売をしているのは胸に[ボランティアスタッフ]の札の3名の若者達。
青陵大学の学生さんかな!?と思いながら、「この教室は入りにくいよねー、みんな困るでしょう。」などと話し掛けながら、まずはコーヒーを一杯頼んで飲み始めた。
すると3人の内の一人が私に向かってと話し掛けてきた。
「新聞記者さんですか?」
とても穏やかな話し方をする感じの良い青年だ。
「いえ、いえ、違いますよ。なぜ?」と聞き返すと、
「何とかなく、そんな雰囲気がしたものですから」と言う。

私:  「人を見た目で判断しない方が良いよー。ここの学生さんでしょ!?」
若者:「いいえ、違います。僕らは若者サポステから来ました。」
私: 「えーっと、何だっけ?それ」
若者:「やる気が起きなかったり、引きこもりになったり、あるいは精神的な病だったりで、何をして良いのか!?分からなくなっている若者達が集まる場所が若者サポートステーション(サポステ)です。」
私:  「ってことは、あなた達も引きこもりか何か?」
若者:「いいえ、僕は精神病なんです。十数年間勤めた仕事を辞めて、今は病院に行きながら、こうしてプラプラしてます。」
と、何とも言えない穏やかな口調と柔らかな笑顔から、意外な言葉が返ってきた。

精神病の人は自分が病気であるという認識がないのだろうから、普通にはこういう言葉が本人から聞かれないはず。
この若者は、おそらく、確かに精神的な病を患ったのだろうが、それをきっちり自覚しているし、自分でコントロールできているようだから、相当快復しているのではないだろうか。

また、もう一人の若者はこう言う。
「僕は、学校を卒業して以来ずっとアルバイト生活のフリーターでしたが、今は何のやる気も起こらなくなりプラプラしています。」

「プラプラしている」という言葉の印象とは反対に、コーヒー豆をのセッティングをしたり、お湯を入れたり、シュガーを容れ物に入れたりと、3人の内でも最もマジメにせっせと働く好青年だ。

そして、もう一人の若者は、しゃきしゃきと答えるし、元気も良さそうだし、ガタイも良いし...この人の場合は、きっと単純に職が見つからないということなのかなー?

いずれにしても、
「何もする気の起こらなかった」「何をして良いのか分からなかった」若者達が、「若者サポステ」に通ったことをきっかけに、こうしてコーヒー販売の一日アルバイトをしている。

「たった一日だから、まぁいいかなーと思って、やっているだけですよ。」
「気楽に、プレッシャーが何も無くできる仕事だから、やってみようかなと思いました。」
など、
肩に変な力の入っていない、実に素直な言葉で自分の気持ちを語る若者たちだ。

長岡には、そう言えば、若者サポステみたいな施設がないよなー。
新潟と三条、村上にはあるが、長岡にはない。
長岡市の若者事情は、いったいどんなふうになっているんだろうか?

ありゃりゃ、まずいじゃん。
彼らとすっかり話し込んでしまって、、、気が付いたら、もう昼休みの時間に迫っている。
こんな時間になってから入るのは、なおさら恥ずかしいじゃないかー。
うーーーん、こうなったら仕方がない。「コーヒーもう一杯」

二杯目のコーヒーを飲みながら、もう一度入口ドアの小窓から中の様子をのぞき込む。
「おっ、長岡市議の家老さんがいるではないか!ラッキー。」
聞き逃した部分の講演内容は、後で家老さんから教えてもらうことにしよう。

よし、そういう訳で、一足先に昼飯食べに行こう!!

まぁ、いいんじゃない。
だって、
何らかの問題を抱え、もがき苦しんでいる若者たちの本音を聞ける...こんなチャンスは滅多にない。
そういう意味で、とても貴重な時間だった。

ちなみに午後からはビシッと参加してきました。

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2008年11月24日 20:06に投稿されたエントリーのページです。

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