« 「猪に関するミニ知識」 | メイン | メッセージが届いた実感 »

本当の健康とは?

笠井です。

新潟青陵大学の碓井教授の講演で聴いたお話です。

初めに「鳥」のお話。
落語家の桂 三枝さんは、家の庭に毎日飛んでくる数羽の小鳥たちにエサをあげていた。
小鳥たちは彼の投げるエサに群がってきて我先にとエサを獲り合うように勢いよく食べる。
ところが、数羽の鳥の中に一羽だけ、エサをまったく食べようとしない鳥がいることに気が付いた。

どうしたんだろう?なぜ食べようとしないのだろう?不思議に思って、その鳥の様子をじっと観察していた。
やがて、空腹を満たした他の鳥たちが、一羽また一羽と次々に飛んでいく。
エサを食べなかったその一羽は、相変わらずエサを食べようとしないままだ。

ところが、その後、彼は奇妙な光景を目にすることになる。
その鳥のところに、別の鳥がエサを運び出したのだ。

運ばれてきたエサを食べるその鳥の様子を見ていて、彼はようやく気が付いた。
エサを食べなかった一羽のその鳥は、実は目が見えない鳥だったのだ。

目の見えない仲間のところにエサを運ぶ…なぜ、そんなことをするのか?

次に、「猿」のお話。

2匹の猿に対して実験を行ってみた。
1匹の猿にはエサをあげて、もう1匹の猿にエサをあげない。
目の前に出されたエサにむさぼりつく1匹の猿。
最初は食べることに夢中だったが、その内、もう1匹の猿のほうをチラッチラッと見て、様子を気にするようになる。
そして、心なしか食べずらそうな様子になった後に、エサを少しずつ分けてあげ始めた。

なぜ、そんなことをするのだろうか?
何の教育も受けていない動物ですら、仲間のことを助けようとしている。
どうやら動物には本能として「助け合いの精神」があるようだ。

フロイト(※オーストリアの精神分析学者)はこう言っている。
「健康な人とは、愛することと働くことのできる人のことである。」

人は、誰かを愛し、その誰かを必要とする。
しかし、その一方で、
「誰かのために何かをしてあげたい」「何かをやって役に立ちたい」と思っている。
だから、
愛する人のために一生懸命働いてお金を稼いだり、ボランティア活動を行って社会に貢献しようとしたりするのは、人間の本能からの行為なのだ。

誰かを必要とし、誰かに必要とされること。
これが本当の「健康」な人の姿なのだ。

動物にすらある助け合いの精神…私たち人間には果たしてどうだろうか!?

本能のまま動けば助け合うのが普通。
だけど、それができなくなっている現代の人間たち。

いま、あなたの健康状態はいかがですか?
「何も病気していないから健康よ」と言う前に、少しだけ考えてみてください。
本当に誰かを必要とし、そして、本当に誰かに必要とされていますか?

もしも、そうでないとしたら、あなたは健康状態ではないかもしれません。
人間ドックにでも入って、身体の精密検査をお勧めします。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://jmjp.jp/mt/mt-tb-jmjp.cgi/1533

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※名前、メールアドレスは必須項目です。

災害時要援護者支援システムのご案内 学校ホームページの運営・支援のご案内

上記リンクをクリックした先で買い物をしていただくと当NPOに数%の手数料が入り、団体の活動費として活用されます。是非ともご協力ください。

About

2008年10月27日 02:35に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「「猪に関するミニ知識」」です。

次の投稿は「メッセージが届いた実感」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35