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イノシシ現場で気付く「輪」の広がり

笠井です。

イノシシ騒動の朝、スタッフの谷井から第一報の連絡を受けた私は、なかなか起ち上がらないWin VISTAのMyPCにイライラさせられながら、何とか第一報メール配信を済ませ、急ぎ現場へ自転車を走らせた。
私の自宅から現場となった川崎小学校へは自転車で5分程度。
別のスタッフに続報発信の指示を出しながら、現場へ急行した。

途中の信号で赤信号にひっかかり信号待ちをしていると、そこへ一組のご夫婦が慌てた様子で走ってきた。
遠くに見える川崎小学校のほうを指さし何やら会話をしています。
その様子から「もしや」と思い、「イノシシの件で学校へ行くんですか?」と尋ねてみると、」「そうなんですよ。あなたもですか?」と答えてくれた。
手に携帯電話を握りしめていたところを見ると、どうやら、たった先ほど私が送信したメールに反応しているらしきことが分かった。

そして、現場となった川崎小学校に到着すると、そこにはすでに沢山の保護者たちが集まり、慌ただしく動く消防隊員や警察官の様子を見守っていた。
しばらくして、捕獲劇が一段落したことが伝わってくると、ようやく周囲から話し声が聞こえてきた。
「いやーもうダメ、私。今でも足がガクガクしているわ」
「死ぬかと思うほどビックリした」
と、口々に話すお母さん達。

そこへ新聞記者が近寄ってきて、「イノシシが学校へ侵入したことを、どうやって知ったのですか?」。

すると、そのお母さん達が口を揃えて答える。
「メールが届いたので分かりました」と。

そうです。このお母さん達もすべて、私が発信したメールを見て駆けつけた人達だったのです。

事案発生現場にタイムリーに居合わせるということがあまりなかった私でしたが、
いざ、その現場に居合わせてみて、改めて、私たちの情報の輪が広がっていることに気が付きました。

そんな実感に充実感を感じていたところに、校舎内から出てきた迷彩服姿の人が私のほうにしきりに手を振ってきている。
誰かと思えば、先ほど第一報情報を知らせてくれた谷井さんだ。
「おーい笠井さん、イノシシ捕まえたの俺なんだよ。いやはや、大変だったよ。」と。

すっげぇーな、この人。
私に第一報を知らせてくれた後、すぐに行動を起こして、自分でイノシシ捕まえちゃったのか。
いやはや、この人の行動力には脱帽!と感心しきり。

ウチのNPOはこういった人達に支えられているんだなー。
これもまた、改めて実感させられました。

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コメント (6)

山桜:

はじめまして、山桜と申します。今回の猪事件に「猪が可愛そう」という一部批判的なコメントが寄せられておりますが、その時もしも、猪が包囲網を突破し、野次馬の中に突入してケガ人が出て、更に逃走したら、どんなコメントが寄せられたのでしょうか? 
消防隊員や警察官は何をしてたんだ?
ケガの治療費は誰が払うんだ?
ケガをした時、休業・休職補償はどうしてくれるんだ!?
最悪のケースとして、もしも子供の命が奪われてしまったなら…

皆さんどう思いますか?

ブログの記事ならびにコメントを読んでいて、ずっと思っていたのですが、
あの現場に関わった方達は、おそらく、それだけの責任を背負い込んでいたのだと思います。

ましてや体を張って飛び込んで行き、イノシシを捕獲したNPOスタッフ谷井さんは表彰に値するのではないか!?

現場へ駆けつけて最新情報を発信しつづけた笠井さん、そして、それを支えたスタッフの皆さん、私たちには到底、真似の出来ない行動だと思います!! 

私はただただ頭が下がる思いです。

これからも私たち市民の力になっていただきたいと強く思います。

本当にご苦労様でした。

笠井/住民安全ネットワーク:

山桜さんへ、笠井です。

激励のお言葉ありがとうございます。

ですが、
頑張るのは私たちだけではありませんよ。
あなたも一緒に頑張るんです。

大丈夫です、あなたなら。

私たちは、別に特別な存在ではありません。

国や市から何某かの報酬が出ているのではないか!?と誤解されているかもしれませんが、そんなことも何もない、あなたと全く同じ「市民の一人」に過ぎません。

だから、「頑張って」ではなく、一緒に頑張りましょうよ。

山桜:

山桜です。笠井さんのおっしゃるとおりですね。一人の力は小さくても、皆が心を一つにすれば沢山の事が出来きると思います。私は金も力も知恵もありませんが、真っ直ぐに物を見る事だけは出来るつもりです。人間は根性が曲がると眼も濁り、穿った物の見方しか出来なくなるみたいです。濁らない生き方をしたいと思います。作文は下手なので上手に表現できませんが、我慢ならんなぁと思ったら、又寄せて下さい。子供は宝物、怪我がなくて良かった良かった。

笠井/住民安全ネットワーク:

山桜さんへ、笠井です。

今回のイノシシ騒動において谷井が命を張って行動した真似を誰でもができるかといったら、それはできないですし、また命を張った行動を決して美化するものでもありません。

しかし、あの時の谷井の行動は、紛れもなく「子ども達を守りたい」という思いの現れだったのです。

私にも谷井の真似は絶対にできません。
山桜さん、きっとあなたもそうでしょう。
ですが、それで良いのです。
私たちは私たちなりの方法で「子ども達を守りたい」という思いを表現すれば良いのですから…。

あなたのような方が当会の会員になってくれていることを、心強く思っております。

ありがとうございます。

今後とも頑張りましょう。

ムササビ:

書店で面白い本をみつけました。
東京に住む野生のタヌキの生態を調査した本です。
東京の街中にも結構野生のタヌキがいるそうです。まるでアニメのお話みたいですね。
東京にもタヌキがいるのなら、長岡にイノシシがいても当然なのかもしれません。
残念ながら、イノシシの本は見つかりませんでした。
素人が本の上でイノシシのことを調べてもどうなるものではありませんが、このままで良いのかなという疑問はあります。

皆さんから批判されることを覚悟であえて申し上げます。

イノシシは犯罪者ではありません。


もちろん人命第一です。
怪我人が出なくて本当に良かったと思います。
捕獲にあたられた谷井さんの勇気ある行動には頭が下がります。
警察・学校関係者の方のご尽力にも敬意を払いたいと思います。

しかし、いつまでこの騒動が続くのでしょうか?

子供たちに外出しないように指導しなければならないのでしょうか?

長岡のイノシシを全て駆除することなど出来るのでしょうか?

そんなことは無理なのではないでしょうか?

もし山に食べ物がなくて、里に降りてきたのなら、これからが危険がますのではないでしょうか?


ムササビ:

何故イノシシが里にくるのでしょうか?
私のような素人が頭の中でいくら考えても何の解決にならないのはわかっています。
…でも考えてみました。
以前、私が住んだことがある地域と長岡の違いを思い出してみました。

私が以前住んだ長野、松本、旭川(どれも山に近く、長岡よりも野生動物が出そうな街ですが)…この中で、『折り畳み式のゴミ箱』を見かけたのは長岡だけでした。
もちろん、長岡にも檻のような頑丈なゴミ箱は沢山ありますが、少なくとも長野県や北海道では『折り畳み式のゴミ箱』は一度も見かけたことはありませんでした。

この点だけみると、長岡は野生動物が容易に食べ物を得やすい街といえるかもしれません。
もちろん、ゴミは朝出して、日中に回収するわけですから、普通は野生動物が食べにくることは考えにくいことです。
でも中には夜間に出される方もおられますよね。
こうしたマナーの低さが、今回のイノシシ騒動の一因になってはいないでしょうか?

もちろんこれは私の臆測に過ぎません。
間違っていたらすいません。
どなたかこの問題にお詳しい方はいらっしゃいませんか?


「子供が無事で良かった」…が一番大切なことです。子供や人に危険が迫ったら、私も武器?をつかうこともやむを得ないと思います。


だけど、このままでは何も教訓は残りません。

最近のコメントを拝見していると、子供たちの無事を喜び、捕獲に当たられた方への感謝を書いたものが多いですね。
私も全く同感ですが、それだけでは受け身過ぎませんか?

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2008年10月23日 14:06に投稿されたエントリーのページです。

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