先日、異業種交流会の主催する中間支援に関する意見交換会があり、
私はNPOの立場から意見させていただこうと思い、参加して参りました。
新潟市には「にいがたNPO協会」、上越市には「くびきのサポートセンター」、他に村上市に「都岐沙羅パートナーズセンター」等の中間支援組織がありますが、新潟県の主要都市の一つである長岡市には未だ中間支援組織ができない状態が続いています。
中間支援組織って、どうあるべきなのだろうか?
せっかく考える場を与えていただいたので、この機会に、中間支援について私が考えていることを述べさせていただきたいと思います。
NPOが共通して持っている悩みは、「資金不足」「人材不足」。
「思い」が先行し走り始めてしまったNPOには、特にありがちなパターンです。
「資金不足」「人材不足」は、結局NPO内の特定の人物にだけ過度の負担を掛けることとなり、その人はやがて疲弊し離脱。
その人物が離脱すると、団体自体がまったく回らなくなり、活動休止…そして団体解散へ。
こういった末路を辿るNPOが実に多いのである。
自然淘汰と言ってしまえばそれまでだが、NPOの世界でいつまでもこんなことが繰り返されていては、社会は決して良くはならない。
中間支援組織は、
団体の抱えるそれらの問題の解決方法を、できるだけ具体的にアドバイスしてくれる存在であってもらいたい。
ただし、NPOは千差万別。
環境、福祉、まちづくり、教育、災害救援、地域安全、人権擁護、男女共同参画…。
強い思いで始まったものもあれば、趣味の延長上でなんとなく始まったもの、行政側が主導的になって始めたもの。
いろんなNPOがあります。
ですから、一口に「資金不足」「人材不足」と言っても、中身を見れば、そこにはかなり違った事情がある訳でして…。
つまり、相談を受けた時に、それぞれの団体の事情に一歩も二歩も踏み込んで、それぞれの団体に応じた別々のアドバイスがあるべきで、そうでなければ結局は形だけの中間支援で終わってしまうのではないかと思います。
「それぞれの団体に応じて…」ということになりますと、それはもはや中間支援のレベルではなく、コンサルティングでしょ!?って思われるかもしれません。
そうです。コンサルティングが必要なんです。今のNPOには…。
そもそも「資金を何とかしなきゃ」って相談をしているっていうのに、
相談された側の中間支援団体は、行政のお金に頼りっきりでお金の苦労なくやってきている団体だったら、そこからもらえるアドバイスが一体全体どれほど役に立つのでしょうか?
行政のお金に頼りたいのは、不安定なNPOなら、どこでも同じ気持ちです。
中間支援と言いながら、我先に行政のお金を押さえてしまっていては、他のNPOのチャンスを摘んでしまっているのと同じことだとは言えないでしょうか!?
中間支援組織を行う団体の要件としては、
1,お金に困った経験があり、そして、それを乗り切った経験があること。
2,自主事業によって企業との関係を構築し、行政のお金に頼らなくとも事業を持続的にやっていける構造を作っていること。
と、いうことになります。
資金さえあれば、人材は自ずと集まってきますので、「人材不足」の問題も同時に解決できるでしょう。
長岡地域のNPOは、ここまで中間支援組織に頼ることなく頑張ってきた。
その長岡に、今さら形だけの中間支援組織は要らない!!
中間支援組織を、どうせこれから作っていこうというのであれば、実戦に即した真に役に立つ中間支援組織が欲しい。
これが、長岡のNPO人としての正直な気持ちです。