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「捕まったのか?」について

不審者出没の情報は来るが、その後、その不審者は捕まったのか?どうなのか?
情報メール受信者の中から、こんな声が届きました。

これについては、少し前に同様のことがあり、その時もブログで回答した覚えがあるのですが、
声が届いた以上、またお答えする必要があると思いますので、
本日の投稿は、この件に関して述べます。

まず結論から申しますと、不審者が捕まっている確率は皆さんが思っているよりずっと低いです。

これはもちろん警察がさぼっている訳ではありません。

声掛け、手を引っ張る、露出する、つきまとう、、、等々の不審者に該当する事案のほうはひっきりなしで、いっこうに数が減らない。
悪い奴なのかどうかもよく分らない、怪しい、、、というのが「不審者」のことですが、たとえば、車の中から声を掛けたとか、そういうレベルになりますと、ナンパなのか?不審者なのか?判断できないケースがあります。
ナンパと不審者事案の区別で言えば、大人の女性に声を掛ければ「ナンパ」!?で、子どもに声を掛けた場合は「不審者」!?とすれば、今度は、どこまでが子どもで、どこからが大人なのか!?そんな疑問も沸いてくる。ましてや、最近の中学生や高校生は大人っぽいので、外見上そこら辺の区別もつかない。
そうなりますと、声を掛けた側は別に子供に声をかけたつもりでなく、大人の女性に声を掛けたつもりが実際には子どもだった、ということも有り得る訳でして、、、ところがそれらのケースも通報があったとなると、警察はそれなりに動かざるを得ない。
そんな事案まで数えたら、警察にはいったい何件の通報が寄せられるのだろうか?(今度機会があったら聞かせてもらわねば)

不審者事案の担当課は生活安全課というところです。
この課は、不審者事案だけを扱っている訳ではなく、オレオレ詐欺や還付金詐欺等の事件、青少年サポート、出会い系サイトの取り締まり、猟銃の管理、その他諸々たくさんの仕事を担当している割合に、、、課に何人いるのかというと、そうですねー、私が長岡警察署に伺った折に見る限り、課員の方は10名ちょっとしかいなかったのではないかなーと思います。

また、障がい者が不審者として通報されるケースも相変わらず多いようです。
障がい者は健常者から見ればまったく理解のできない行動を取ることがよくあります。
それが障がいの特性なのだから当り前のことなのですが、そこを理解できない健常者が「怪しい男がキョロキョロ、独り言を言いながら歩いていた」そして、その男性がたまたま女性の後を歩いていると「つきまとわれた」と通報があるということなのです。
こういった案件にも、通報があれば警察が現場に赴き、通報者から話を聞かせてもらうという作業をしなくてはならない。

・警察官の人数が限られている。
・誤報も含め、相当数の通報がある。
・不審者案件以外の仕事いっぱい

この状況で、不審者事案一件一件について、近所に聞き込みに回ったり、手がかり追跡を行ったり…果たして、そんなことを完璧にやることができるのでしょうか!?
ホントに悪いやつを追うことが仕事である警察が、本来の仕事を遂行するためには、まずはそこら辺から何とかしなければならないのでは!?
実際に不審者を少なくするか!? あるいは誤報の類を少なくするか!?
私たちにできることは何?

犯罪を未然に抑止するのも警察の仕事、しかし、警察だけに任せていて良いのか!?
地域だったり、保護者だったり、私たち社会全体の責任もあるのではなかろうか。

さて、そういう訳で、回りくどくなって誠にすみませんが、「捕まったのか?」という質問に対する回答の意味で、私から一言申し上げます。
「捕まったのか?」と訊かれりゃ、「あんまり捕まっていない」と答えるしかありません。
「捕まってない」と皆さんにお知らせすることで、皆さんが動くようになるのであれば、それを情報発信するのもやぶさかではありませんが、今の段階でそれを行うと「警察バッシング」のようなものを誤って引き起こすキッカケになってしまうかも…。

だから、皆さんいかがでしょうか?
とにかく、まず私たち一人一人がその社会的責任を果たそうではありませんか。
その行動を起こしてもらうために、私たちは、皆さんに情報メール配信活動をしているのですから。

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2008年06月03日 05:59に投稿されたエントリーのページです。

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