事案発生翌日の同じ時間帯に現場に行って、パトロール活動をされていた方に取材を試みた。
まず、最初に、この犯人は、女児に「声を掛けた」ばかりか、「腕をつかんで引き寄せた」らしい。
たまたま一人でいた女児に、背後から近寄って声を掛け、腕をつかんで、自分の車のほうへ引っ張ろうとしたとのこと。ここには、紛れもない悪意を感じさせる。
このことから、私は「不審者」ではなく敢えて「犯人」と呼ぶことにする。
さて、現場は、新町小学校にごく近い場所だった。
小学校を出た児童は、出てすぐの一つ目の交差点で信号待ちをしている時に犯人から声を掛けられたらしい。
↑(写真右側に新町小学校の体育館。その先に現場の交差点。画像では不鮮明だが、実際に行ってみると、ほんの目と鼻の先といった感じ)
この交差点は、長岡の南北を横断する際に市内中心部を迂回する迂回路として利用する(市役所の裏~信濃~水道町~松葉~新町)路線上にある。
この迂回路は、私もよく利用しているので分るのだが、車の交通量は決して少なくない。
ごらんの通りだ。↓
このように多めの交通量の、衆人監視の下とも思われる状況で、犯人は堂々(?)と小学4年生の女児に近寄り声を掛けたのだ。
声掛けの内容は、「家族の人が病気になったから車に乗って」というものだったらしい。
これは、声掛け犯の掛ける言葉としてはごくごくありふれたものだ。
実は、当団体の理事の一人がこの学区に住んでいるので分るのだが、新町小学校は結構学区が広い。
だから、学校から離れた、かなり遠い所まで歩いて行く児童たちもいるはず。
にもかかわらず、この犯人は、学校からわずかな距離の地点で、しかも衆人監視とも思われる状況下で堂々と犯行に及んだ。そこに大胆さを伺わせる一方で、声掛け犯としては初級としか思えないような何ともひねりのない言葉による声掛け。
しかも、その格好たるや、雨も降っていないのにレインコートを着て、さらにサングラス、、、「私は不審者ですよ~」と言っているような服装をしていたという。
大胆なのか、素人なのか、慣れているのか、経験がないのか、はたまた、それとも嘲笑っているのか!?
何とも想像しがたい犯人像だが、ここに、逆に犯人の異常さが垣間見えると言っても良いのではなかろうか!?
この日は事案発生の翌日ということもあって、学校職員の方もパトロールに出ておられたし、交番の警官さんも自転車で警戒している様子が分かった。
私服警官もいたらしい。
また、学校から下校してくる児童たちは、いつもとは違う大人数での集団下校。
おそらくは学校側が、高学年と低学年を一緒のグループで帰らせるという対策をとったのだろう。
普段、子どもたちの下校に同行しているボランティアのお年寄り達も総動員だっただろう。
たった一人の異常な男のせいで、大勢の子どもたちが怖い思いをさせられ、そして大勢の大人たちが対策に追われて大わらわ。
この手の犯人たちは、今度はどこに出没するか分らないのだから、新町小学校区だけの地域の問題と考えずに、長岡市中の地域の力を結集して、この犯人のような悪い連中を退治していきましょう。