ちょっと勉強タイム。
発達障害についてもっと知りましょう。
発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。
・アスペルガー症候群:知的障がいを伴わない自閉症と言われています。
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他の人と話している時に自分のことばかり話してしまって、相手の人にはっきりと「もう終わりにしてください」と言われないと、止まらないことがよくあります。周りの人には、「相手の気持ちがわからない、自分勝手でわがままな子」と言われてしまいます。
でも、大好きな電車のことになると、博士と言われるぐらい専門家顔負けの知識を持っていて、お友達に感心されます。
・学習障害(LD):基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。
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会議で大事なことを忘れまいとメモをとるのだけれど、本当は書くことが苦手なので、書くことに集中しようと気を取られて、かえって会議の内容が分からなくなることがあります。
後で会議の内容を周りの人に聞くので、頑張っているのに周りの人には、「もっと要領良く、メモを取ればいいのに」と言われてしまいます。
・注意欠陥多動性障害(ADHD):ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
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大切な仕事の予定をよく忘れたり、大切な書類を置き忘れたりしてしまいます。周りの人にはあきれられ、「何回言っても忘れてしまう人」と言われてしまいます。
でも、気配り名人で、困っている人がいれば誰よりも早く気づいて手助けすることができます。
発達障害は先天的なハンディキャップなので、ずっと発達しないのではなく、発達のしかたに生まれつき凸凹がある障害です。成長とともに改善されていく課題もあり、必ずしも不変的なハンディキャップとは言い切れません。
周囲が彼らの凸凹のある発達のしかたを理解しサポートすることにより、「ハンディキャップになるのを防ぐ可能性がある」という視点をもつことが重要です。