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特別支援教育2年目へ:現場からの報告/下 当事者の願い /埼玉

 ◇特性に応じた環境を
 発達障害児の親や社会人となった当事者たちの経験や知識が、教育現場で求められ始めた。
 「ぼく おもしろいことみつけると そのことで あたまのなかが いっぱいになっちゃうんだ わざとじゃないんだ」
 薄紫色の表紙に、困った表情で空を仰ぐ男の子の絵が描かれた絵本「ぼく、わすれちゃうんだ」(B5判20ページ、1500円)。ADHD(注意欠陥多動性障害)の男の子が通学途中でカエルを追いかけていていなくなり、学校中が大騒ぎになるストーリーだ。04年に設立された志木市のNPO法人「発達障害支援センターひまわり」が、06年に自費出版した。高原孝恵代表(45)ら同センターの会員が県内の小学校で読み聞かせたり、「道徳や教員研修の教材に」との学校の注文に応じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080411-00000125-mailo-l11

 高原さんの長男(16)はADHDだ。高原さんの長男が小学校に入学すると、保護者から「何であんな子がいるのか」「何かあったらどうするのか」と、不安がる声が上がった。障害のことを分かってもらおうと、障害を持つ子の保護者ら数人で親の会を作り、児童精神科の医師を招いて講演会を主催したり、教育委員会への要望や無料相談会などをしてきた。絵本の出版もその一環だ。
 高原さんは今、学校で子供たちに読み聞かせをしながら、「みんなも忘れることってあるよね。周りにもこんな子いないかな? 困っている子を助けてあげてね」と、話しかけている。
 臨床心理士・高山恵子さん(48)はADHDだ。特別支援教育の教員研修で講師を務めている。
 小学校の総合的な学習の時間では、子供たちに「ピーマンが好きな人? 電車が好きな人? デブと言われて嫌な人?」と問いかける。高山さんは「日本では自分が嫌なことは他人にしてはいけないと教育するが、何を嫌だと感じるかは人によって違う。誰にでも苦手なものはあるのだから、違いを認めカバーし合える社会にしないといけない」と話す。
   ◆   ◆
 発達障害児の親たちは、わが子の失敗やトラブルを「個性的だから」と笑って話しても、子供の将来については「ちょっとしたサポートがあればできる仕事がある。理解のある上司、同僚に恵まれれば……」と、不安を口にする。
 ひまわりの高原さんは、「これまで発達障害の子は、『問題さえ起きなければいい』とお客様扱いだったから、学校で生活や仕事に役立つ能力を身につけられなかった。特別支援教育が始まり、障害を持つ子に適した教育が必要だとようやく認識され始めた段階にすぎない」と話す。
 すべての発達障害児が、それぞれの特性に合った教育を受けられる環境作りが求められている。【この企画は鷲頭彰子が担当しました】
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 <メモ>
 ◇県内にある発達障害児教育の主な相談窓口
 ▽県立総合教育センター電話048・874・3400▽NPO法人「えじそんくらぶ」(高山恵子代表)ファクス042・962・8683▽NPO法人「発達障害支援センターひまわり」電話048・476・8767▽全国LD親の会(埼玉親の会「麦」)電話048・687・9435

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2008年04月15日 05:18に投稿されたエントリーのページです。

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