[ カテゴリー:医療 ]

医療関連アプリ相次ぎ開発…救急対応、データ共有に効果

スマートフォン(高機能携帯電話)の普及と共に、医療関連のアプリ(ソフト)が相次いで開発されている。常にそばにある携帯電話の特徴を生かし、医療者と患者の新たなコミュニケーションの手段として注目される。

慈恵医大(東京都港区)とNTTドコモは、アプリ「MENU(メニュー)119」を共同開発した。これを使った場面を想定してみると――。

5月のある日。会社員のAさん(55)は帰宅途中、歩道で突然倒れた。近くにいた同僚がAさんのスマートフォンを確認すると、こんな画面が現れた。

「救急で医療機関にかかる状況で、私自身でダイヤル操作ができない場合は、このボタンを押して下さい」

ボタンを押すと、Aさんの生年月日や血液型、かかりつけ医、既往症、内服薬などが一覧で表示された。

Aさんは高血圧に悩まされており、かかりつけ医がいる。同僚はこれらの情報を救急隊員に伝え、搬送病院が即座に決まり、Aさんは一命を取りとめた――。

このアプリは、利用者が情報を事前に登録しておくと、緊急時に第三者が閲覧できる。スマートフォンは、他人が勝手に使えないよう暗証番号を入力する利用者が多いが、このアプリは暗証番号なしで起動でき、家族など複数の緊急連絡先に一斉にメールで知らせることもできる。救急隊員が到着するまでの間、呼吸や意識確認など緊急時の対応方法も表示できる。

昨年10月からドコモの社員約1900人のスマートフォンに導入、実験中で、慈恵医大脳神経外科医師の高尾洋之さんは「通常の携帯より多機能なスマートフォンは、医療で使える可能性が広がるはずだ」と話す。

国立保健医療科学院研究情報支援研究センター上席主任研究官の水島洋さんによると、数年前までアプリは医療者間など業務上の利用が多かったが、最近は患者と医師がコミュニケーションする手段として開発される例が目立つ。

水島さんたちもアプリの研究を進めている。登録した薬の服用時間にアラームなどで通知が届き、服用後に返事すると、服用時間などを医師が確認できる。まずは難病患者を対象に開発している。

糖尿病患者を対象としたアプリを開発したのは、医療情報会社「メディエイド」(東京都千代田区)だ。

「血糖値を毎日測っても記録を忘れる」「一目で数値の変化を確認できずに傾向が分かりにくい」

そんな患者や医師の声を反映し、自動的に測定値がグラフ化されたり、インスリン投与量が表示されたりする機能を開発した。患者は、測定器とスマートフォンをUSBケーブルでつないでデータを移すだけでいい。

利点は、測定値を電子メールで医師に送り、医師と患者が同じデータを共有できること。医師は迅速に患者の状況を把握し、適切に治療できる。今は特定の測定器が対象だが、ダウンロード(無料)件数はすでに約100件に上る。

社長の杉山博幸さんは「医師は一目で患者の状態が分かり、患者は病状や治療について理解を深めることができる。医師と患者のデータ共有は、双方にメリットをもたらす」と話す。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130608-00010000-yomidr-hlth

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