■8強目指し強豪に挑む
約30年ぶりに3度目の「春高バレー」(産経新聞社など主催)出場を決めた長岡商。部員数は県内最多を誇り、厚い選手層が古豪復活の原動力となった。3年生メンバーだけでなく、スパイクが好調な「2年生トリオ」の活躍で8強を目指す。大会直前まで隣県チームに胸を借り、速攻などを絡めた多彩な攻撃に磨きをかける。速い動きで相手を揺さぶり、試合の流れを引き寄せる作戦だ。
守備専門のリベロを除くレギュラーメンバーの平均身長は162センチ。全国大会出場校の平均身長が170センチ台が当たり前とされる中、長身選手は皆無。飛び抜けた選手も一人もいない。県内最多34人の部員が所属する長岡商は「雑草集団」といっても過言ではない。
それでも、インターハイに続き、前回の県代表・新発田商を破って春高バレー出場の切符を手にした。佐藤淳司監督が選手に言い続けたのは「物事には本気で取り組め」の一言。その上で、バレーボールに本気で取り組むためには、基本的な生活習慣も正さなければならないと説き、あいさつなど礼儀を重んじた。主将の牧野は「監督のおかげでここ一番のときにぴりっと引き締まるチームになった」と語る。小粒でも大舞台で集中力を発揮し、粘り強いバレーを展開するのは日常生活の改善が原動力となっている。
見劣りする高さは、プレーの速さで補う。鍵はセッターの大平が自由自在なトス回しができるかだ。このため、大会直前までレシーブの精度を上げることに練習の大半を費やす。
突破口は抜群のジャンプ力を誇る3年生の藤田、伸び盛りの2年生エース半藤らが切り開く。アタッカー陣を引っ張る藤田は「動きを早めて相手のブロックを外す」と活躍を誓う。
初戦の古川学園(宮城)は強豪だが、佐藤監督は「人間力で大きな岩を動かす」と意気込む。心技とも、さらに鍛えて本番に臨む。
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■選手ひとこと
藤田真鈴「県代表としての自覚を持って思い切り長商バレーをする」
半藤瞳「一本一本丁寧に思い切りのいいプレーをしてチーム一丸となって戦う」
松田奈都樹「夢の春高で、自分たちのバレーをし、攻め続けて勝ちにいく」
小野塚凪子「これまでやってきた力を全て発揮し、粘り強く長商らしく戦い、ベスト8目指して頑張る」
大平遥香「小さいチームだけど、自分たちらしく元気な思い切りのあるバレーをして楽しむ」
牧野安理沙「全国一粘り強く、熱いバレーをする」
小野塚望「自分たちよりも大きい相手に思いっきりぶつかっていく」
大平優香「小粒軍団らしく床際までくらいつき、拾ってつなぎ、コンビバレーを展開する」
笠原紗和子「ベスト8が達成できるように、今までやってきた事を全て発揮して、小さくてもやってやる、という長商バレーをみせつけたい」
清水香菜「県代表の誇りをもち、全国の舞台で堂々と戦う」
磯部奈穂「思い切りプレーし、小さいチームならではの床際のボールを上げていく」
星あかね「長商バレー部全員の気持ちを一つにしてどんな相手だとしても、熱く全員で立ち向かう」
鈴木さつき「自分たちの持ち味でもあるレシーブを発揮し、全員で盛り上がり楽しいバレーをする」
石橋香里「必死に練習してきて勝ち取った全国の舞台で自分たちのバレーをする」
井上美玖「チーム一丸となって長商らしい熱いバレーとコンビバレーでベスト8を目指す」
坂口未来「身長は小さくても声と気合は大きく強く堂々と戦う」
山崎彩香「Giant Killingの精神で常に強気でプレーをする」
高野萌香「ボールを簡単に落とさないで小さくても長商らしいバレーボールをする」
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【予想メンバー】
1藤田 真鈴(3)166
2半藤 瞳(2)168
3松田奈都樹(2)165
4小野塚凪子(2)163
5大平 遥香(3)154
6牧野安理沙(3)157
7小野塚 望(1)157
8大平 優香(1)155
9笠原紗和子(3)162
10清水 香菜(3)158
11磯部 奈穂(2)167
12星 あかね(2)163
13鈴木さつき(2)163
14石橋 香里(2)163
15井上 美玖(2)162
16坂口 未来(1)165
17山崎 彩香(1)161
18高野 萌香(1)163
(注)左から背番号、名前、学年、身長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121224-00000013-san-l15