警察官を志望する大学生や高校生などを対象にした「体験型就職説明会」が、新潟市西区の県警察学校で行われ、約150人が白バイのデモ走行や警察犬訓練、寮の見学、護身術や足跡採取などを体験した。県警は、警察の仕事を実際に知ることで不安や疑問をなくし志願者を増やしたいとしている。
体験型説明会は平成20年から年2回行われ、12回目。冒頭でコンサートを開いた音楽隊の隊舎見学が初めて盛り込まれた。
道場では、相手に胸をつかまれたときの対処法を教わった。教官が「警察官は人を守る仕事。危険も伴う」と語ると、参加者は真剣な表情でうなずいた。鑑識の見学では、担当の指導を受けながら透明の粘着テープで足跡を写し取った。靴底の模様がモニターに浮かぶと、どよめきが起きた。
ベテランの警察官が逃走中の犯人の恋人から信頼を得たエピソードなど体験談を披露すると、新潟市の専門学生、阿部貴大(たかひろ)さん(19)は「改めて警察官になりたいと確認できた。県民と身近に接する部門で働きたい」と目を輝かせた。
神奈川県の短大1年で新潟市西区出身の日根遥さん(19)はUターン就職を希望。機動隊のブースで防弾チョッキを着たり、盾を持ったりして隊員に質問し、「警察にはこわもての印象を持っていたが、いろいろな種類の仕事があると分かった」と感心していた。
体験型の狙いについて、県警警務課の採用担当、内山嗣久警部は「警察への疑問や不安を払拭してもらい、体験することで新たな魅力を発見してほしい」としている。
県警の警察官採用試験は5月と9月。採用されると警察学校に半年または10カ月入校。厳しい教育・訓練を受けた後、第一線の警察署で勤務に就く。問い合わせは県警採用係(電)025・280・0334。
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