長岡市の小学校で男子児童が心不全で死亡したのは学校に設置されていた、電気ショックで心臓の動きを元に戻す医療機器を使わなかったためだとして、児童の両親が、学校を管理する長岡市に損害賠償を求めている裁判で、両親は「機器の使用は息子が唯一助かる方法だった」などと述べ学校の対応を批判しました。
この裁判は、4年前、長岡市の当時小学5年生だった男子児童が昼休み中に学校のグラウンドで突然倒れ心不全で死亡したのは、学校側が電気ショックで心臓の動きを元に戻す医療機器=「AED」を使用しなかったためだとして、両親が学校を管理する市に対して9000万円あまりの損害賠償を求めているものです。
29日新潟地方裁判所長岡支部で開かれた裁判で両親が意見陳述を行い、このうち、母親は「息子がどれほど苦しんだのか考えてほしい。AEDの使用は息子が助かる唯一の方法だった」と訴えました。そのうえで「教員がAEDをいったんグラウンドに持ってきたにもかかわらず、使用しなかったのは救命をしなかったことと同じだ」などと述べ学校の対応を批判しました。一方、長岡市はAEDの使用について学校側に法的な義務はないなどとして原告の訴えを退けるよう求めています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1035319781.html