災害時のIT活用法 伝言サービスなど事前に試して
阪神・淡路大震災から17日で19年となります。東日本大震災の教訓からも、災害発生時は、「情報」が命を守るために重要なことが、あらためて分かりました。多くの人が持つスマートフォンや携帯電話には、災害時に情報面で活用できる機能が備わっています。しかし、いざというとき、うまく使えるか不安な人も多いでしょう。今回は、災害時のIT活用法を分かりやすく紹介します。(吹田 仲)
いざというとき、具体的にどう携帯電話を利用したらよいのか。今回は、NTTドコモのサービスを基に紹介する。
大きな災害が起きた場合、その情報を知るきっかけはさまざま。テレビやラジオで見聞きしたり、隣に住む人が教えてくれたりする。携帯電話でも、素早く大災害の発生情報を知らせてくれるサービスがある。
災害時、そのエリアにある携帯電話には、「エリアメール」というお知らせが届く。大きな音が鳴り、画面で災害や警報の内容を示す。古い機種は一部対応していないが、ほとんどの携帯は、事前に設定していなくても自動的に知らせてくれる。
その後、被災地などで家族や親戚らが、互いに安否を確認する手段として使えるのが、電話で安否情報を登録し、確認し合えるサービスだ。「災害用伝言板」は、入力した情報が、事前に登録した携帯にメールで送信される。固定電話を使って録音した音声を、家族らが再生して聞くことができる「災害用伝言ダイヤル171」などもある。
これらは常に使えるサービスではないが、毎月1、15日、1月15~21日の「防災とボランティア週間」などに体験することができる。事前に家族で使い方を確認しておけば、いざというときにきちんと使える。21日まで試せるので、ぜひ一度、体験してみては。またスマートフォンなどは、テレビやラジオ機能を備えたものもある。避難先での情報収集に役立つだろう。
事前に携帯電話のカメラを使って、運転免許証や保険証などの証明書類や、薬の情報などを写真に撮っておけば、何も持たずに避難せざるを得なかった場合に使える。もちろん重要な情報は、他人に見られないようロックを掛けることが必須だ。
災害時に携帯電話を活用するために不可欠なのが、電源の確保。避難先が停電している場合もあるので、乾電池も使える市販の充電器を、避難道具に加えておくようにしたい。
一方、auやソフトバンクなどの大手携帯電話メーカーも、NTTドコモとほぼ同様に、災害情報を受けたり、伝言を伝えたりできる機能を設けている。各社のホームページなどで確認できる。
【災害伝言ダイヤル 171の使い方】
伝言の録音は
(1)固定電話から171にダイヤル
(2)ガイダンスに従い、1(暗証番号を使う場合は3)を入力
(3)被災地の人の電話番号を市外局番から入力
(4)プッシュ式は1と♯を押し、ダイヤル式はそのまま待つ
(5)メッセージを話す
(6)プッシュ式は9と♯を押し、ダイヤル式はそのまま待つと録音されて終了
伝言の再生は
(1)171にダイヤル
(2)ガイダンスに従い、2(暗証番号を使う場合は4)を入力
(3)被災地の人の電話番号を市外局番から入力
(4)プッシュ式は1と♯を押し、ダイヤル式はそのまま待つと、録音された伝言が流れる。聞けば終了
http://news.goo.ne.jp/article/kobe/world/kobe-20140116010.html