東京電力は、柏崎刈羽原発でシビアアクシデントと呼ばれる過酷事故が起きた際に、原子炉で発生した水素が漏れ出さないよう新たな設備を設置することになりました。福島第一原発の事故では、原子炉で発生した水素が建屋に充満した結果、水素爆発が起き、大量の放射性物質が放出されました。こうした事態を防ぐため、東京電力はシビアアクシデントと呼ばれる過酷事故が起きた際に、原子炉で発生した水素が漏れ出さないよう新たな設備を柏崎刈羽原発に設置する計画です。
具体的には格納容器の本体とその上部にあるふたの接合部分が温度の上昇で破損し、水素が漏れ出すことが懸念されるため、冷却用の水を注水する配管を設けるということです。配管はまず、1号機と7号機で設置され、このうち7号機では来月から工事が始まるということです。原発の運転再開の前提となる新たな安全基準の骨子案でも格納容器の破損を防止するための対策が求められていて、新基準に対応するため今回の措置が取られたということです。
柏崎刈羽原発の横村忠幸所長は
「原子炉格納容器の上部が最も水素が漏れやすい部分だと考えている。この部分を水で冷却することは有効な手段のひとつだ」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033138701.html?t=1363283096062