研究者らはアルツハイマー病のリスクを大幅に高める、まれな遺伝子変異を特定した。この発見は炎症が記憶を失う状況に寄与しているとの見方を強化し、また、製薬メーカーには新しい目標を提供する可能性もある。
医学専門誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に14日掲載された2つの研究論文は、TREM2と呼ばれる遺伝子の変異がアルツハイマー病のリスクを、この遺伝子を持たない人に比べて、3倍から4倍高めることが分かったとしている。
この効果は、アルツハイマー病リスクに影響することで知られる、ApoE4と呼ばれる重要な遺伝子と同程度だ。研究者や製薬会社は既に、ApoE4の状況に応じた治験薬の研究を進めている。
TREM2変異の発見は、同病において炎症プロセスがいかに重要であるかをあらためて示すものだ。同病はさまざまな要因で発生するが、そのうちの1つについてだけでも理解が深まれば、新しい治療法につながる可能性がある。
http://news.goo.ne.jp/article/wsj/life/medical/wsj-20121115-01.html