関東地方で手足口病の感染が拡大していることが、7都県がまとめた6月22日から28日までの週の患者報告で分かった。群馬と栃木の両県では県全体で警報基準値を超過した。前週に比べて大幅に増加した東京都は「過去5年平均と比較して高い値で推移している」と指摘。埼玉県も「夏季の流行期に入ったとみられる」として警戒を強めている。【新井哉】
22日から28日までの週の定点医療機関当たりの患者報告数は、群馬県で前週比60%増の7.48人を記録。警報基準値の5.0人を上回ったことから、同県は30日、手足口病の警報を発令した。2倍近く増えた栃木県でも警報基準値を上回る7.52人となっている。
また、東京都で前週比61%増の4.44人、埼玉県で同83%増の4.91人、神奈川県で同52%増の4.06人となった。前週に比べて49%増えた茨城県(1.56人)は「昨年同期を上回って推移しているため、今後注意が必要」と指摘。2倍超に増えた千葉県(1.87人)では、県内の16保健所のうち13保健所管内で増加した。
手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。主な病原ウイルスはコクサッキーA16、エンテロウイルス71で、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足底などの四肢の末端に2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。
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