地震発生時に津波警報が発令された際、高齢者や障害者らの避難を支援する訓練が21日、山武市木戸の福祉施設で行われた。消防や県警、施設職員など約230人が参加し、車いすの入所者らを津波避難タワーに誘導した。
訓練が行われた社会福祉法人「緑海会」の特別養護老人ホームと障害者支援施設は、海岸近くの平地にあり、東日本大震災では津波による床上浸水の被害を受けた。敷地内には昨年10月、市が高さ10メートルの津波避難タワー2基を建設し、車いす利用者でも避難できるスペースを確保した。
訓練では地震の発生とともに津波警報が発令され、高さ5メートルの津波が到達すると想定。負傷者の救出や、津波避難タワーへの誘導などが行われた。県警ヘリが上空からの映像を施設内の訓練本部に中継するなど、本番さながらの緊張感の中、施設職員の誘導で入所者らがタワー前に集まると、県警職員らが車いすを押してスロープをのぼる手助けをした。
県警警備課の小林経明課長は「訓練では落ち着いていても、実際には慌ててしまう。訓練を積んでおくことが大事」と話した。
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