[ カテゴリー:医療, 社会 ]

難病患者、アイドルが支援…啓発CD益金を寄付

根本的な治療法が確立していないという「難治性血管奇形」に苦しむ患者らを支援するNPO法人「県難治性血管奇形相互支援会」(通称・みらいプラネット、山口県防府市)と、山口市を拠点に活動するアイドル「Cara☆Fure」(カラフレ)が、病気の啓発活動で連携する。

支援会のテーマソングをカラフレがシングルCDとして5月中旬に発売し、益金は支援会に寄付するという。

支援会は2012年に発足し、国に病気の難病指定を求めたり、啓発活動をしたりしてきた。カラフレは県内の中学1年生から高校3年生の女子6人によるアイドルユニットで、昨年10月にデビュー。支援会とカラフレの芸能プロダクションは、病気について若い世代に親しみやすく啓発したいという思いで一致。今月1日、連携についての協定を締結した。

カラフレは、支援会のテーマソング「みんな友達じゃけぇ」を発表し、出演イベントやコンサートで披露する。CDシングル(1枚1000円)をインターネットなどで販売し、経費を差し引いた売上金を支援会に寄付する。チラシの配布や署名活動なども展開するという。

2日に県庁で記者会見を開き、カラフレは歌を披露。穏やかな曲調で「全ての人が手を取りあえば 明るい日は必ずやってくる」といった前向きなメッセージが歌われている。

支援会の有富健理事長は「取り組みを通じて、次世代への理解を広げたい」と語った。カラフレのメンバー唐谷あみさん(15)は「病気の方を始め、子どもから大人まで笑顔になれるようにとの思いを込めて、精いっぱい歌っていきたい」と語った。

難治性血管奇形 血管がねじれたり、変形したりする病気。痛みや発熱などを起こし、患部の肥大や変形、萎縮による運動機能障害も起こる。国内には1万人ほどの患者がいると推定されるが、現時点で根本的な治療法はないという。厚生労働省の専門家委員会は3月、この病気の一部を、医療費助成の対象となる「指定難病」にすることを了承した。

(2015年4月8日 読売新聞)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=117099

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