東京電力新潟本社の木村公一代表(東電常務執行役)は2日、産経新聞の単独取材に応じ、「県民の安全・安心のために、泉田裕彦知事と率直に意見交換し、建設的な対話を進めたい」と述べ、課題解決に向けた協議の開始を希望した。柏崎刈羽原子力発電所の再稼働については「言う立場にはないが、会社存続には不可欠」との認識を示した。
木村代表は、新潟本社の最大の任務は、福島第1原発の事故対策や廃炉、柏崎刈羽原発の原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査状況などをきめ細かく説明し、「原発立地県としての不安を払拭できずにいる新潟県民に的確に提供することだ」と述べた。
県に対しては、技術委員会に東電の取り組みを説明しながら、泉田知事の「東電は福島第1原発事故の検証が不足している」との指摘に応えていきたいとした。
ただ、自治体の避難計画作成には法律の改正をはじめ東電にはできない部分もあると指摘。知事と率直に意見交換して、国を巻き込むなどして具体的に課題を解決していきたいと希望を語った。
柏崎刈羽原発の再稼働については、「言及する立場にない」としながら、会社存続には不可欠であると発言。規制適合に向けて柏崎刈羽原発のハード、ソフト面の対応を進めており、県民に徹底的な情報提供を通じて理解を求めていきたいと強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150403-00000074-san-l15