住まい探しをする上で、あなたはどんなポイントに重点を置きますか?価格、都心からのアクセス、買い物環境の良さ・・そうした情報は、不動産情報が掲載される情報誌やインターネットで確認することができますが、実際に暮らしてみないと見えてこない、でもそれが実際には日々の生活に大きく影響する、という大切なポイントというのがいくつか存在します。そんな不動産情報ではわからない、暮らしやすい街の条件を、さまざまな街に暮らす人たちの声を参考にしながら、紹介していきましょう。今回紹介するのは、多くの人が日常の移動手段として利用する「自転車の移動しやすさ」です。
子育て世代の意外な住宅探しのポイント 「子供を乗せて自転車で走ろう」
◆自転車移動での大きなメリットとは?
都心部や市街地など、地価が比較的高いエリアでは、駐車場代も高く、自動車が持てずに自転車移動が中心、という家族が少なくありません。また、仮に自動車を所有しても、使うのは週末のみで、スーパーや子どもの送り迎えなどの近距離移動はもっぱら自転車、という家庭も多いでしょう。
そんな自転車移動を日常にしている子育てママさんたちを中心に、自転車移動によい街の条件を聞くと、大半の人が口をそろえるのが、「土地のアップダウンが少ないこと」でした。
自転車に乗っている人にとっては当たり前のことかもしれませんが、初めてその街を訪れる人にとって、地図だけでは坂道の有無まで確認することは難しく、不動産情報などには駅からの距離や時間は載っていても、その道が登り坂か下り坂か、その傾斜がどの程度かなどの情報は、基本的には含まれていません。
駅からの距離がどんなに短くても、急な登り坂であれば時間や労力を要し、疲れてしまうでしょう。子どもや重い荷物を乗せる場合は、なおさらです。
坂道を理解するには、まず、不動産情報を見た段階で、掲載した不動産業者に坂の有無や状態を確認すること。余裕があれば現地を実際に歩いてみるといいでしょう。
◆車道の自転車が走るスペースは?
「土地のアップダウン」以外の条件として、自転車移動のしやすさとして挙げていたのは、「車道に自転車が走れるスペースがあるかどうか」、という声でした。
チャイルドシートなどを設置した自転車などでは、余裕を持ったスペースがない車道を走ると、走行中に自動車との接触などの危険性が高まります。
しかし、広い車道があれば必ずしも安心、という訳ではありません。
道によっては広さはあっても両脇の自転車スペースが狭い、または路上駐車が多い、など、自転車移動には危険性が高い場合も考えられます。これも「土地のアップダウン」と同じように、不動産情報には載っていません。不動産業者に確認するか、実際に現地を見ることが、状況を知る最善の手段です。
◆駅前駐輪場もチェック!
「駅前を中心とした駐輪場の有無、台数の多さ」なども、自転車利用における条件として多くの人が挙げていました。駐輪場があっても、有料か無料か、有料ならいくらかかるのか。特に通勤で自転車を利用する人にとっては、毎日かかる費用なので、わずかな金額の差が積み重なり、大きな負担になる事もあります。これらは不動産情報に載っていることもありますし、不動産業者に確認することでもわかりますので、遠慮せず聞いてみましょう。
「自転車専門店」の存在も、自転車利用を考える際には重要、と語る人がいました。自転車に付きものなのは、パンクです。自分で直せれば問題ありませんが、機械が苦手な女性などは対応できない場合もあるでしょう。そうしたときに気軽に持ち込める、いわゆる「街の自転車屋さん」の存在は、自転車ユーザーにとって心強い味方になるそうです。近年は大型自転車ショップも多く出店していますので、そうした店が気軽に自転車修理を請け負ってくれるかどうかも、チェックしておくといいでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150326-00000002-mocosuku-hlth