最近は日本でも欧米でも、赤ちゃんに個性的な名前をつける親が増えてきました。その中には漢字が読めないものや、英語名の当て字、商品名など、いわゆる“キラキラネーム”も。
しかし、そんな風潮に渇を入れた一件が、このたびフランスで発生! なんと親の付けた名前に裁判所が「ノー」と言ったそうです。
ニュースサイト『Time』に掲載された記事と、転載された検索サイト『YAHOO! PARENTING』の記事を参考に、なぜかを紹介しましょう。
■親が付けた赤ちゃんの名前は……?
フランスの都市、ヴァランシエンヌに最近生まれた赤ちゃんに付けられた名前は、欧米で大人気のとあるチョコレート・スプレッドの商品名でした。
名前的におかしな響きがあるわけではありませんが、その名前を聞いた裁判所が、「その商品名はトレードマークであり、子どもに付けてはいけない」と一喝。裁判所命令で、商品名の一部を取り、欧米でとても一般的な女児の名前である“エラ(Ella)”と子どもの名前を付け直したそうです。
商品名であると同時に、裁判所の判事は「そのような名前を付けることが、子どものためになるとは到底思えない。将来、名前を理由にからかわれたり、軽蔑を受けたりすることは目に見えている」と発言したそうです。
この判決を受け、「ふざけた名前を付けると子どもが苦労するだけ」というものから、「名前は親が付けるもので、裁判所の管轄ではない」というものまで、米国のネットでもさまざまな意見が炎上。しかし大半の意見が、裁判所の判決を支持するものでした。
■親の都合だけで名前を付けたら……?
『TIME』の記事によると、米国でも一般的でない名前や綴りを持った子どもは、学校で教師に特別な目で見られたり、就職時に意識的でなくても差別を受けたりすることがあるそうです。もちろん、子ども同士のいじめやからかいは言うまでもありません。
フランスではこのように裁判所命令が下りましたが、一般的には親に「こういう名前を付けろ」と命令することは他人にはできません。しかし、子どもの一生を考えて、さまざまな可能性を想定し、大事な子どもに素敵な名前を付けてあげたいものです。
以上、フランスで起きた“キラキラネーム”に関する裁判と、子どもの名前が及ぼす影響についてお伝えしましたが、いかがでしたか?
子どもの名前を付ける権利は親にあっても、それは親のものではなく、子どもが一生付き合っていかなければならないもの。時代や流行に惑わされず、子どもの将来のあらゆる可能性や場面を想定して、最もその子に合った名前を付けてあげてくださいね!
http://wooris.jp/archives/122099