子どもが円形脱毛症になった時、症状を悪化させないためには、保護者の正しい知識と対応が大切だ。子どもの円形脱毛症について、医療の現場で数々の症例を診てきた、りかこ皮フ科クリニックの佐々木りか子氏に、病気の原因や症状、対応法について教えてもらった。
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円形脱毛症という病気は、昔から慢性的に見られ、特別な前兆や予兆はなく、健康な子どもにある日突然発症します。年齢・性別ともに関係なく起こる病気で、乳児の発症率はかなり低いのですが、1歳から発症の可能性が高まります。1~2か所が単発的に抜ける「単発型」の場合は、自然に治るケースが多いのですが、それ以外の症状については、長期的で困難な治療が必要です。小児科ではなく、必ず皮膚科の専門医を受診し、正しい判断を仰いでください。
円形脱毛症の原因は、自己免疫疾患によって起こるものと考えられています。円形脱毛症の場合は、毛髪を作る細胞にリンパ球が過剰に反応することによって起こるようです。発症の引き金となる原因がわからないため、予防や早期発見はとても難しいのですが、子どもの頭髪をこまめにチェックしたり、枕に毛がたくさんついていないかなどの心配りをしたりすることが大切です。
円形脱毛症は、アトピー体質の人に多く見られるため、アトピー性皮膚炎や花粉症のお子さんは発症の可能性が高くなります。また、遺伝も関係があるため、保護者に円形脱毛症の経験がある場合も要注意です。ストレスが原因だと言われることが多いのですが、いろいろな研究からストレスは関係がないことがわかっています。正しい知識を持ち、正しく症状を理解して、本当に子どもたちに必要な対応をしていただければと思います。
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-18943.html