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「認知症」は高齢者の7人に1人!原因・症状の基礎知識

総人口の4人に1人が高齢者である長寿大国・日本。その中でも高齢者の7人に1人が「認知症」であるといわれています。

「認知症」という言葉はメディアをとおしてよく耳にしますが、一体、何が原因でどのような症状があるのでしょうか。今回はそんな「認知症」について紹介したいと思います。

認知症とは

認知症の定義

「認知症」とは老いにともなう病気の一つです。さまざまな原因で脳の細胞が死ぬ、または働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが起こり、意識障害はないものの社会生活や対人関係に支障が出ている状態(およそ6か月以上継続)をいいます。

内閣府大臣官房政府広報室が運営しているポータルサイト「政府広報オンライン」では、上記のように定義されています。

加齢による物忘れとは異なり、「誰かに盗まれたと思いちがえる」など、ものを忘れたこと自体を忘れてしまうのが特徴です。

認知症の種類

実は認知症にはさまざまな種類があります。認知症の種類と症状に関しては以下のとおりです。

アルツハイマー型認知症 もの忘れ・段取りが立てられない・管理や整理ができない・過去と現在の錯誤
脳血管性認知症 意欲低下や自発性低下、夜間の不眠や不穏・麻痺・食事困難
前頭側頭葉変性症 同じ行動を繰り返す・言葉の意味が分からなくなる・言葉がでなくなる・自分勝手な行動
レビー小体病 幻覚現象・人物誤認・鈍い動作・転びやすい・体の硬直

アルツハイマー型認知症

よく「認知症=アルツハイマー」だと思っている方がいますが、あくまでアルツハイマーは「アルツハイマー型認知症」であり、認知症の一種です。

アルツハイマー型認知症は女性に多いのが特徴です。緩やかに徐々に症状が進行し、それに伴い人格は変容することがあります。

脳血管性認知症

「脳血管性認知症」は、脳梗塞やクモ膜下出血をはじめとする脳血管障害の後遺症として伴う認知症です。男性に多いのが特徴です。

緩やかに症状が進行するアルツハイマー型認知症とは異なり、症状は不均一で進行しますが、人格の変容はありません。また、症状はダメージを受けた部位によって異なります。

前頭側頭葉変性症

「前頭側頭葉変性症」の最大の特徴は同じ行動を繰り返すことです。決まった時間に決まった動きをしたり、話の文脈とは関係なくあるフレーズを言い続けたりします。

この認知症は思考や創造性を担う前頭葉の障害のため、症状が徐々に進行していくにつれ、その人の性質が顕著に表れます。

レビー小体病

「レビー小体病」は不要なタンパク質の1つであるレビー小体が脳に溜まることで引き起こる認知症です。

男性に多く、脳血管性認知症と同じく、不均一に症状が進行していきます。人格変容を引き起こすことはあまりありません。

認知症の主な症状

認知症の症状は大きく「中核症状」と「行動・心理症状(周辺症状)」の2つに分けられます。

  • 中核症状:脳の神経細胞の破壊による影響が原因
  • 行動・心理症状:家庭環境・周辺環境による影響が原因

中核症状は、脳へのダメージによって引き起こされる症状です。主な症状としては、記憶障害や認識障害、身体障害などがあげられます。

一方、行動・心理症状は当事者の周りの環境によって引き起こされる症状です。主な症状としては、不安・焦燥、興奮や暴力などの人格変容や徘徊などがあげられます。

おわりに

「認知症」とひとくくりにいってもその種類や症状はさまざまです。今回の記事を参考にして、認知症の理解を深め、適切な対応をとるようにしましょう。

(image by PresenPic)
(画像引用 いっしょがいいね.com)
(画像引用 政府広報オンライン)

http://nanapi.jp/120656

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