一日中座っているのは体に良くない、というのはよく聞く話です。ただ、米メディア「Inc.」は、座って仕事をすることが体の健康に有害であることを示しただけでなく、精神にも害がある可能性があるという驚くべき調査結果を紹介しました。
つまり、体だけではなく、心にも影響がある、というのです。
座っていると鬱になりやすい?
Mental Health and Physical Activity誌で発表されたタスマニア大学の研究員Michelle Kilpatrickを筆頭とする研究では、3,367人の公務員の日常習慣を調査し、彼らの不安と鬱の症状および身体活動レベルを評価しました。その結果、「精神的苦痛と座っていることの間に重大な関係性があることが判明し、一日に6時間以上座っていると回答した職員は、一日3時間以下しか座っていないと回答した職員に比べ、不安や抑鬱の慢性的症状が悪化していた」のです。
興味深いことに、女性のほうが男性よりも、無活動による悪影響を受けやすい傾向が見られました。Kilpatrickの研究チームは、これは単に女性のほうがもともと精神的ストレス因子の基準値が男性より高いため、と推測しています。「仕事上のストレスについて、被験者は男女ともに似たような評価をしていますが、仕事と家庭の両立や仕事と育児のやりくりといった計測されなかった要素が女性に影響したことで、男女の差が生じた可能性がある」と研究チームは記述しています。
1日5分でも歩くこと
同研究によると、長時間座っていること自体が身体的に有害なので、単にトレーニングジムに通っても軽減されません。それでは、一日中イスに座って過ごすことによる精神的ダメージを予防するにはどうすればいいのでしょうか? この調査では述べられていませんが、身体に当てはまることが精神にも当てはまのであれば、以前の研究から得られた簡単なアドバイスがあります。
スタンディングデスクを購入するのも1つの方法ですが、それが自分に合っていないなら、もっと簡単な方法もあります。以前の調査によると、一日数回、たった5分歩くだけで、机にかじりついて仕事をする生活による身体への悪影響を防げるそうです。(自然の中を歩けば、精神衛生上さらに良い効果が期待できます)
研究結果に驚いたでしょうか? 普段座りっぱなしの人は、少しでも時間を見つけて席から離れるようにしましょう。
Sitting All Day Sucks for Your Mental|Health Too
Jessica Stillman(訳:Conyac)
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http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/healthcare/lifehacker_41930.html