ヤマト運輸がクロネコメール便を廃止する。2015年3月31日の受け付け分をもって終了する。
理由は、利用者が知らないうちに信書を送ってしまい、郵便法違反に問われるリスクがあるためとしている。郵便法ではメール便で信書(手紙)を送ることは認められていない。しかし「信書」の定義が曖昧で、総務省に問い合わせても信書かどうか即答できない事例が多発しているという。2009年7月以降、クロネコメール便で信書を送ったとして、利用者が郵便法違反容疑で書類送検または警察から事情聴取されたケースが計8件発生している。
同社は規制改革を提案したが、主張は受け入れられなかったという。現在の規制が変更されないままでは、「安全で安心なサービスの利用環境」と「利便性」を自社の努力だけで両立させるのは難しいと判断して、メール便廃止を決定したと説明している。
4月1日からは、カタログやパンフレットなど「非信書」であることを事前に確認できた法人に対して、「クロネコDM便」としてサービスを提供する。また小さな荷物をやりとりするニーズに応えるために宅急便のサービスを拡充する。新たなサービスは、小さな荷物を専用ボックスでリーズナブルな料金で送れるもの、薄くて小さな荷物をポストに届けるものを予定している。
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