何度書いて練習しても、漢字をなかなか覚えられない小4女子。保護者によると、字も汚く、漢字の間違いがテストの点にも響いているという。平山入試研究所の小泉浩明氏に、漢字の適切な学習法などをアドバイスしてもらった。
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【小泉氏からのアドバイス】
「何回も書いている」とのことですが、漢字の練習は、1つの文字につきせいぜい5~10回、全部で15分くらいにするとよいでしょう。これ以上書く回数や時間を増やすより、練習する機会を増やすほうが効果的です。たとえば学校から帰ったあとに15分、夜寝る前に15分といった具合です。
漢字を書いて覚えるのは記憶の「入力」であり、もちろん必要な作業ですが、記憶を長持ちさせるには「出力」も大切です。出力とは覚えたものを忘れないうちに使うこと。日記や手紙で覚えたての漢字を使ったり、書き取り問題を解いたりすることで記憶を定着させましょう。
字が汚いのは、正しい書き順で書けていないことが考えられます。字のバランスがよくなる正しい書き順は、漢字を美しく仕上げるための条件です。きれいな字を心がけると答案の作成が遅くなるのは確かですが、少なくとも「丁寧な字」は心がけるべきです。汚い字は受験生にとって非常に不利。汚い字、たとえば選択肢で<ア>か<イ>か判別しづらいような字は、当然×になるという現実を教えてあげましょう。書き取りはもちろん、答案でも汚い字を書くと損をすることがわかれば、丁寧に書くようになります。
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-17460.html