野菜を食べると精神的な幸福度が上がる:研究結果
お母さんに、「ちゃんと野菜も食べなさい」と言われたことがある人は多いでしょう。お母さんとしては、子どもの健やかな成長には食べ物が重要だ、ということが言いたかったのでしょうが、実は幸せになるためにも食べ物が大事なのだそうです。
14,000人のイギリス人を追跡調査した最近の研究によると、野菜や果物を食べることは精神的な幸福感に影響を与えていることがわかりました。
研究チームは、ニンジンやカリフラワーやリンゴを食べることで体にどんな影響があるのかを知りたかったのではありません。そのような食生活を送ることが、幸福や高い自尊心、楽天主義、良好な人間関係など、精神面にどのような影響があるのかを知りたかったのです。
研究者は「野菜や果物の摂取は、身体的にも精神的にも”幸福”の運転手のような役割をしているのかもしれない」ということを発見しました。この研究では、イギリスの栄養ガイドラインによって設定された、野菜や果物の摂取量を満たしている33.5%の人たちは、精神的な幸福度が高かったのです。1回の食事でその量を満たしている、わずか6.8%の人たちは、精神的にとても満たされた状態にありました。
相関関係か、それとも因果関係か?
この研究結果自体もとても興味深いものですが、野菜や果物を食べることと、精神状態が良好なことは、因果関係なのか、それともただの相関関係なのかが気になるところです。例えば、野菜や果物を買うだけの金銭的な余裕がある人は、日々推奨される栄養を摂るのにも苦労するような人に比べれば、ストレスも少なく幸せだということかもしれません。
しかし「PsyBlog」には、良い食生活を送っている人が精神状態も良い理由が載っていました。
この研究では、野菜や果物を消費することと、精神的に幸せな状態にあることは関連性があるとしか言っていませんが、別の研究では、より強い結びつきがあることが証明されていました。その研究では、被験者に、野菜や果物をどのくらいの量食べたか、また自分の気分がどうだったかを、21日間以上記録をしてもらいました。野菜や果物を多く食べることで、次の日の気分が良くなることがわかったのです。
つまり、昔から言われているように、野菜や果物はちゃんと食べなさいという、お母さんの言うことは聞きましょうということです。
研究の共同執筆者であるSarah Stewart-Brownさんは、このように結論付けています。「精神的な病気は、個人的にも社会的にもとても大きな犠牲を払います。精神状態というのは、多くの身体的な病気や、不健康な生活、社会的な格差の原因となります。野菜や果物を摂取することで、精神状態を良好にすることは、心疾患やがんを防ぐことにもなるのです」。
Eat These Superfoods for Greater Mental Well-Being|Inc.
Jessica Stillman(訳:的野裕子)
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http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/lifehacker_40845.html