県は26日、東京電力柏崎刈羽原発の事故発生時に原発から半径30キロ圏内の住民が自家用車で逃げることを想定した「避難時間シミュレーション」の結果を発表した。推計は26通りで、休日昼間に大規模イベントを開いたケースが27時間半と最長になった。
今回、5キロ圏内住民への避難指示を基点に、30キロ圏内の90%の住民が30キロ圏外に逃げる時間を推計した。
一つは、5~30キロ圏で祭りなどのイベント開催時に原子力災害が起こった場合、30キロ圏内の人口45万6千人に観光客16万6千人が追加。さらに避難車両が5万8516台追加されたケースで推計した。これに伴って渋滞が発生する影響で、約62万人が30キロ圏外に逃げるまでの時間が27時間半に達する。
同圏内を走る車の割合が減るにつれ避難時間が段階的に減ることも分かった。日中での車両利用割合が6割の場合は8時間、夜間で7時間半となり、これが最短の推計結果となる。
県は、広域避難対策の実効性を高める検討で「参考値」として生かす方針で、必要に応じ推計の更新や拡充も視野に入れていく。
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