はじめに
一般的に「ゲリラ豪雨」という名称で認識されている局所的大雨。通名が示すように、予想外の突発的な大雨をもたらすことが特徴です。
そして、急激に降った雨が低い場所へと一気に流れ込むため、十数分の出来事にもかかわらず甚大な被害を引き起こすことも……。
いざ危険が迫った時に、被害を最小限に抑えるためにも、正しい対処法を学んでおきましょう。
ゲリラ豪雨特有の「コワさ」とは
ゲリラ豪雨による被害の特徴
ゲリラ豪雨は、その名の通り「短時間にまとまって降る強い雨」を指します。そのため普通の豪雨と違い、被害には次のような特徴があります。
- 短時間で危険な状態になる
- 離れた場所でも被害を受ける場合がある
- 注意報や警報の発表が間に合わない場合がある
ゲリラ豪雨の時に注意すべき危険な場所
以下に挙げた場所は、気象庁の発表で大雨の際に危険とされている場所です。このような場所にいる場合は、危険に備えておきましょう。
場所 | 危険性 |
---|---|
地下施設(地下街など) | 河川等からはん濫した水が流入する |
住居(地下室、地下ガレージ) | 河川や側溝から溢れた水が流入し、場合によっては水没する |
道路(歩行者・自転車) | 路面が冠水し、道路と側溝の境目が分かり難くなり転落する |
道路(自動車) | 冠水部分に乗り入れ、走行不能となり、場合によっては水没する |
川原、中洲(遊び、魚釣り) | 急増水で流される、中洲に取り残される |
登山 | 渓流の急増水で流される |
ゲリラ豪雨から身を守るためには
ゲリラ豪雨から身を守るための大原則は、「危険を感じたら、ただちに避難する」ということです。
気象情報を入手するには
気象情報は、さまざまな機関から提供されています。特に屋外でこまめに情報を入手する際に便利なのが、携帯電話・スマートフォンから確認可能なWebサイトやメールマガジンです。
以下、気象庁のサイトに掲載されている、主な情報提供先をまとめておきます。お住いの地域やお出かけ先の地域に合わせて、自分に最適な情報収集先を確認しておきましょう。
提供者 | 詳細・補足 |
---|---|
国土交通省防災情報提供センター | 携帯端末からの利用に適しています |
民間気象会社 | 気象情報を提供している民間業者の一覧です |
都道府県や市区町村 | 防災気象情報のメール配信を行なっている自治体のサイトの一覧です |
ナウキャスト | 気象庁が発表している降水の状況を1時間先まで予測した分布図です |
気象情報を確認する際のポイント
各地の気象台では、毎日5時、11時、17時に天気予報を発表しています。
その際、特に注意しておきたいのが「大気の状態が不安定」という言葉です。というのも、ゲリラ豪雨の原因となる積乱雲は、大気の状態が不安定な場合に発達しやすいのです。
積乱雲が近づくサインを見逃さない
以下に挙げるのは、積乱雲が近づくサインです。
- 真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる
- 雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりする
- ヒヤッとした冷たい風が吹き出す
- 大粒の雨やひょうが降りだす
積乱雲はゲリラ豪雨の原因になる雲なので、このような兆しを感じ取ったら、天気の急変に備えましょう。
おわりに
ゲリラ豪雨から身を守るためには、細かな情報収集が欠かせません。水辺や地下街といった場所へ出かける際は、できるだけ情報収集を怠らないようにしましょうね。