固い殻に覆われているクルミですが、現在ではすでに殻が剥いてあるものや一定の整った形として売られているものも多く見掛けるようになりました。お菓子のトッピングやパンに混ぜて食べたり、非常にアレンジの効くクルミにはどのような成分や効果があるのでしょうか?
そのまま食べたり、お菓子のトッピングやパンに混ぜて食べたり、非常にアレンジの効くクルミですが、大きく分けると2つの効果があります。1つは血液をサラサラにする働き。もう1つは抗酸化作用です。詳しくご紹介しましょう。
血液をサラサラにする働き
クルミには、体内で作ることのできない脂肪酸の一種として注目されるオメガ3脂肪酸が含まれています。
私たちの身体の中に存在しているコレステロールや中性脂肪は、必ずしも全てが有害な訳ではありません。乱れた食生活やストレスなどによってコレステロールや中性脂肪のバランスが崩れると、悪玉コレステロールが増え、弱くなっている血管の傷から入り込み、動脈硬化の元となるプラークを形成します。
また、このプラークが何らかの原因で傷つくと、体内の血小板が傷ついた部分に集合し、修復機能を働かせようとします。この過程の中で動脈内に血栓ができ、動脈硬化や心臓病、脳卒中あるいは糖尿病などが起こりやすくなると言われています。
オメガ3脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールの値を下げ、身体にとって良い働きをする善玉コレステロールを正常にしたり、増加を図る働きがあります。ほかにも血栓の予防やプラークの形成を阻止する働きによって、血液をサラサラにする効果が期待できるのです。
抗酸化作用
クルミには、様々なビタミンが含まれていますが、なかでも抗酸化作用のあるビタミンEが豊富。最近の研究結果によると、くるみはナッツ類の中でも非常に優れた抗酸化作用があることが分かり、抗酸化物質として一般的にも知られるポリフェノールの量は、赤ワイン1杯分の量を上回るそうです。
クルミは、生のままでも十分な抗酸化作用が期待できますが、焙煎など加熱することでポリフェノール値が倍以上にもなるのですから驚きです。
ちょっとした工夫で栄養価が高まるのですから、ぜひ試してみて下さい。