日本では数ある野菜の中でも2位の消費量を誇るきゅうりですが、実は世界一栄養がない野菜とも言われています。それは果たして本当のことなのでしょうか?今回はきゅうりの栄養についてご紹介します。
なんと、世界一栄養がない野菜とも言われる「きゅうり」。果たしてどんな栄養があるのか?きゅうりの栄養についてご紹介したいと思います。
きゅうりの栄養とは
■食欲がない方に
最近のきゅうりは苦味が少ないものが多くなりましたが、きゅうりの頭の部分に含まれる苦味成分「ククルビタシン」という成分には、胃液や唾液の分泌を促進し、食欲を増進させる作用があります。また、ほとんどが水分でできているため、夏バテなどで食欲がない時だけでなく、喉の渇きを潤すための水分補給にも適した野菜でしょう。
■むくみの解消に
利尿作用があり、体内の老廃物を排出する働きのある「イソクエルシトリン」や「カリウム」が含まれているため、デトックス効果やむくみの解消が期待できます。また、皮膚や粘膜の健康を保ち、乾燥肌や肌荒れを予防するβ-カロテンも比較的多く含まれています。
■発熱時に
漢方医学の世界では、生のきゅうりは身体を冷やす性質があるとされ、冷え性の方や胃腸の調子が良くない時には食べ方に気をつける必要があります。また、身体の中にこもった余分な熱を放散させる働きがあるので、発熱時に食べると良いと言われています。
■健康を維持したい方に
「ククルアスコルビン酸」というきゅうり特有の成分には、がんを予防する働きがあるとされ、注目されています。また、きゅうり独特の青臭さは「ピラジン」という成分で、血液をサラサラにする働きがあるため生活習慣病の予防効果も期待されています。
■食べ過ぎた時に
きゅうりには、脂肪分解酵素「ホスホリパーゼ」が含まれていることが、2010年福島大の杉森准教授により発見されました。従来型より分解力が強い新型の酵素であることが判明しています。
酵素は熱に弱く、酵素の働きを期待するには生での摂取が鉄則。すりおろすことで酵素が放出され、より効果的に酵素を摂取することができます。
また、脂肪が多い食事をした時には、一緒にきゅうりのすりおろしたものを食べると効果的です。
きゅうりを食べる際の注意点
きゅうりを野菜サラダに入れることは多いと思いますが、注意しなければならない点が、きゅうりに含まれているアスコルビナーゼという成分には、ビタミンCを破壊する酵素が含まれているのです。
ビタミンCを含んだ野菜や果物と一緒に摂るとせっかくの栄養成分が奪われてしまいます。ただし、酸を一緒に使うことでビタミンCの破壊を抑えることもできるため、酢やレモンなども一緒に摂ると良いでしょう。