一般の人は自信過剰は短所であると考えますが、起業家にとってはむしろそれが強みになるようです。
多くの人間は自信過剰を、思い込みや欲張り過ぎることで失敗を生みだす、ネガティブな性格特性であると思い込んでいます。しかしながら科学的には、起業家は一貫して自信過剰であることが知られています。そうでなければ起業になど乗り出さないでしょう。
最近のザ・ニューヨーカーの記事では、「起業家は一貫して成功のチャンスを過大評価するものである」ということを科学的に証明する、一連の研究が掲載されました。実際、起業家の3分の1は、自分の新規事業が失敗する可能性は全くないと確信しているのです。
実際は新規事業の10分の9が失敗に終わることを考えると、激しいうぬぼれだといえます。
言い換えると、起業家は自信過剰でなければ、他の人と同じように給料がもらえる仕事にとどまっていることでしょう。ですから、起業家として成功するには、うぬぼれを抑えるのではなく、育てなくてはならないのです。そのやり方はこうです。
1. 絶対に成功すると心に決める
一般の人は、成功することを望みます。ですが、何かを望むだけではうまく手に入れることはできません。望むだけではあらゆる困難に立ち向かうことはできません。それだけでは、大きな問題が押し寄せた時にそれを乗り越えることはできないのです。
起業家は、どんな壁が立ちはだかろうとも、成功することは絶対必要であると考えています。ヨーダが言ったように、「『やってみる』ではない…やるか、やらないかだ」なのです。
2. 輝かしい、大きな目標をもつ
一般の人は、願いを持っています。生活のために稼ぎたいと願う。もっと良い仕事につきたいと願う。もう1日仕事を休めたらと願う。
起業家には願いなどありません。心に響き自分の中で渦巻いている目標を持っているのです。彼らは大金を稼ぎ、莫大な数の人間を助け、そして世界を変えたいのです。
3. 失敗を気にしない
一般の人は、敗北すると押し潰されてしまいます。失望に溺れます。言い訳をし、運が悪かったといいます。
起業家は、失敗を例外であり一時的な状況であるととらえ、次回より大きな効果を生みだす方法をそこから学びます。機会とは、必ずまた訪れるものなのです。
4. 批判者を無視する
一般の人は、自分の自尊心を他人の意見にゆだねます。人に変だと思われたくないのです。人に非難されることを恐れ、「だから言ったでしょう」と言われないか非常に心配します。
起業家は、起業家ではない人間の苦情や意見を雑音としかとらえません。古いことわざにあるように、「犬は吠えるがキャラバンは進む(進行を阻むような力が働いても、自分のすべきことを続けてゆく)」です。
5. 安心感よりも度胸を重視する
一般の人は、安心感を強く求めます。人生で何が起こるかを予測したがります。安全だと感じたいのです。そしてテレビというレンズを通して外の世界を見るのです。
起業家は、安心感を追求することは、最高の自分への妨げとなることを知っています。恐れを抱きながら中途半端な人生を送るくらいなら、たとえ死ぬときに貧乏であっても自分なりの生き方をしたほうがましだと考えるのです。
これで以上ですが、まだ1つだけ疑問が残っています。どうすれば、自分が自信過剰なのかがわかるのでしょうか?
答えは簡単です。自信過剰になったことに、あなたは気づきません。ただシンプルに、自信を感じるだけなのです。たとえ大きな山を動かそうと目論んでいるときでさえも。
※『Business Without The Bullsh*t: 49 Secrets and Shortcuts That You Need to Know.』より翻案
Science Says Overconfidence Key to Success|Inc.com
Geoffrey James(原文/訳:Conyac)
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