[東京 28日 ロイター] – パナソニック<6752.T>は28日、2011年に製造したノートパソコン用のリチウムイオン電池に発火の恐れがあると発表した。国内外で発火事故が3件発生したため、同様の事故の恐れがある電池パック約4万3000個を無料交換する。
発火の恐れがある電池パックは、2011年4月から同年10月に製造したノートパソコン「レッツノート」の2シリーズ(「S10」3モデル、「N10」3モデル)に搭載した。2シリーズで総出荷台数は22万台だが、このうち、回収する電池パックを搭載したパソコンは約4万1000台。
昨年7月から今年2月にかけて、同2シリーズのパソコンの電池パックの発火事故が、国内外で3件(東京都、神奈川県、タイ)報告された。
これを受けて原因究明を進めた結果、11年4月から同年7月の間に製造した電池セルに異物が付着する恐れがあると特定した。当時稼働していた守口工場(大阪府守口市)で、製造設備の調整に不備があったという。
回収する電池パックは、この期間に製造した3種類、計4万3140個。電池パックには「18650」と呼ばれる円筒形リチウムイオン電池セルが4―8個搭載されている。
18650型の電池は、米テスラ・モーターズ<TSLA.O>に供給している電池と同じ形状だが、「寸法と形は同じでも、中身は別の電池なので、テスラへの影響は一切ない」(広報)としている。また、発火の恐れが特定された3種類の電池パック以外の安全性は確認済みという。
*情報を追加しました。
(村井令二 編集:山川薫)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140528-00000083-reut-bus_all