瞑想には実にさまざまな手法がありますが、目的によって効果的な瞑想法も違ってくることが、新たな研究によって明らかになりました。では、具体的にどの方法を選べば良いのでしょうか?
学術誌「Mindfulness」に掲載されたこの論文では、3タイプの瞑想法とその効果について、分析を行っています。その3つとは、ボディスキャン(カラダのさまざまな部分に、順番に意識を集中させる手法)、静かに座って行う瞑想(自分の呼吸や意識の流れ、あるいは周囲の物音に集中する手法)、そしてマインドフルヨガ(ストレッチや多様な動き、さらにはポーズをキープしながらカラダのさまざまな部分に意識を集中させる手法)です。
この研究では、130人の被験者を対象に調査を行いました。その結果、瞑想のタイプを問わず、すべての被験者で、自らの体験をプラスに評価し、くよくよと思い悩むことが減り、自己評価が上がって心の健康が向上したそうです。
ただし、それぞれの瞑想法について、その効果にはある程度の違いが認められました。
心の健康の向上については、マインドフルヨガの効果が、ほかの2つの瞑想法を上回っていました。感情の制御については、ボディスキャンに比べて、静かに座って行う瞑想とマインドフルヨガの効果が高いことがわかりました。ボディスキャンと静かに座って行う瞑想では、後者のほうが、観察された刺激に対してあえて評価しないというスタンスを保つ傾向がより高まりました。
この研究を参考にすれば、瞑想に何を求めるかに合わせて、適切な瞑想法を選ぶこともできるでしょう。例えば、怒りの感情をコントロールしたいのなら、ボディスキャンではなく、座って行う瞑想やマインドフルヨガを試してみたほうが効果的、というわけですね。
Comparing Mindfulness-Based Intervention Strategies: Differential Effects of Sitting Meditation, Body Scan, and Mindful Yoga|Springer Link via Greater Good
Mihir Patkar(原文/訳:長谷睦/ガリレオ)
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