健康のためにも意識的に摂りたい野菜。できれば生で食べた方が、加熱するよりも無駄なく栄養が摂れそうなイメージがありますよね。しかし、そのイメージは半分正しく、半分誤ったものなんです。
酵素やビタミンC、ビタミンB1を摂取したい場合、これらの栄養素は加熱に弱いので生で摂るほうがよいといえます。しかし、カボチャやパプリカなどの緑黄色野菜に多く含まれる、抗酸化作用の高いβ-カロテンとビタミンEについては、油を使った加熱調理によって吸収率が上がります。同様に、トマトに含まれるリコピンも、加熱した方が吸収率はアップ。また、ショウガの辛み成分、ジンゲロールは加熱によってショウガオールに変化し、体を温める効果の向上が期待できます。加熱するとかさが減り、多くの量を食べることができるというメリットも見逃せません。農水省の野菜摂取目標は1日350g。生、加熱したものを上手に組み合わせ、この目標をクリアしたいものです。
北嶋佳奈=監修
管理栄養士&フードコーディネーター。レシピ開発や栄養・ダイエットに関するコラム執筆、飲食店メニュー提案などで活躍中。ブログでは定期的にレシピも公開している。レシピ本『遅夜ごはん』(宝島社)が好評発売中。 http://ameblo.jp/kanagohan15/
富永玲奈(アート・サプライ)=取材・文
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/r25-20140419-00035738.html