和食に欠かせない「みそ汁」。でも、街で聞くと「今ひとつ味が決まらない」「具がマンネリ」「塩分が気になる」など、さまざまなお悩みがあるようです。そこで、今回もスゴ技を持つ達人が登場!「“粉がつお”を“あるタイミング”で加えて、家庭のみそ汁を日本料理店の本格みそ汁の味にワンランクアップさせる技」、「“ある法則”で、朝と夜のみそ汁の具とみそを選ぶことで、健康な体作りに役立てる技」、女優の佐藤江梨子さんが、ダイエットと冷え性改善のためにと、毎日のみそ汁に加えるトッピングの技、そして、江戸時代の知恵に学ぶ「おいしいだしのとり方」など、日々のみそ汁をパワーアップさせる技を紹介しました。
■体づくりに! 具とみそ 選び方の法則
去年、中国大会に出場した、島根県のある中学校の野球部。そのパワーの源は、猛練習と毎日飲むみそ汁にあります。
監督から依頼され、5年前から野球部にみそ汁を飲むよう指導してきたのが、大学教授で管理栄養士の川口美喜子さんです。当時、部員たちの食事を調査したところ、朝はパンやおにぎりなどで済ませる生徒が多く見られました。そこで、部員や保護者への食事指導の会を開催し、朝食と夕食にみそ汁を取り入れることが体づくりにつながることを説明してきました。温かいみそ汁は、胃腸の働きを良くし、さらに、発酵食品のみそによって腸内環境を整えることが期待できるので、食欲が増し、体力がつくと考えられます。さらに、汗をかいて失われるナトリウム、カリウム、水分を、朝夕のみそ汁でも補えるのでバテにくくなると言います。
みそ汁について、川口さんが勧めているのは、朝と夜、それぞれ異なった「法則」に基づいて、みそ汁の具とみそを選ぶことです。
まず、朝の「法則」は、炭水化物を多く含む食材を選ぶことです。炭水化物を摂取すると、すぐに血糖に変化するため、体や脳の働きが活発になり、体温が上がりやすくなります。
夜のみそ汁にはたんぱく質を多く含む食材を選ぶのが川口さんのオススメです。運動して壊れた筋肉を修復するためです。さらに、ビタミン、ミネラルも加えると、さらに効果アップ!1日のなかで使ったビタミンやミネラルを補給することで、次の日にむけて体調を整える働きがあるためです。
朝 炭水化物たっぷりみそ汁
【材料・1人分】
・だし・・・100~150ミリリットル
・じゃがいも・・・50グラム
・たまねぎ・・・30グラム
・麦みそ・・・10グラム
【作り方】
1.じゃがいもは一口大に切る。たまねぎは5ミリ幅に切る。
2.鍋にだしを入れて火にかけ、沸騰したらじゃがいもとたまねぎを加え、やわらかくなるまで煮る。
3.みそを溶き入れて、ひと煮立ちしたら火をとめる。
夜 たんぱく質たっぷりみそ汁
【材料・1人分】
・だし・・・100~150ミリリットル
・鶏もも肉・・・30グラム
・にんじん・・・15グラム
・小松菜・・・40グラム
・豆みそ・・・8グラム
【作り方】
1.鶏肉は一口大に切る。にんじんはいちょう形に切る。
小松菜は下ゆでして、2センチ長さに切る。
2.鍋にだしを入れて火にかけ、沸騰したら鶏肉を加え、火が通ったら、にんじんを加える。
3.みそを溶き入れて、小松菜を加え、ひと煮立ちしたら火をとめる。
<取材協力>
川口美喜子さん(大妻女子大学 家政学部 教授)
著書:「がん専任栄養士が患者さんの声を聞いてつくった73の食事レシピ」(医学書院)
松尾潤一さん(松江市立小中一貫校八束学園 野球部監督)
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NHK「あさイチ」2014年3月12日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20140312-a-002.html