VDT症候群という症状をご存知でしょうか?これはパソコン画面などを見て長時間作業を続けた時に心身に不調をきたす現代病のことです。今回は、このVDT症候群を緩和する栄養や、その代表的な食材としてチンゲン菜に注目し、ご紹介します。
チンゲン菜の旬と栄養素
チンゲン菜はハウス栽培も盛んなため、通年出回っていますが、旬は穏やかな気候の春と秋の年2回です。白菜の仲間なので、甘味を出すために敢えて霜が降りる冬に旬を合わせるものもあります。
含まれる栄養は、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、鉄分、カルシウム、リン、カリウム葉酸、食物繊維などで、その中で特に注目してほしい栄養素は「β-カロテン」。
β-カロテンは、身体に入ると必要に応じてビタミンAに変わり、不足したビタミンAを補う働きがあります。ビタミンAは、皮膚や粘膜など身体の機能を健康に保ち、病原菌などが入ってくるのを防ぐバリア的な働きをするビタミンです。
しかし、欠乏しても取り過ぎてもダメなビタミンで、欠乏すれば皮膚や粘膜の乾燥や角化症、夜盲症、乾燥眼炎が起こりますし、過剰摂取すると頭痛やめまい、脂肪肝、脱毛などになる恐れがあります。
ビタミンAの多くは動物性つまり脂質を多く持った食品に多く含まれているのですが、動物性食品(バター、牛乳、鶏卵、レバー、うなぎなど)のビタミンAは、排出されず体内に溜まってしまいます。
しかし、植物性のビタミンAは尿とともに排出される性質を持っているので過剰摂取になる心配がありません。チンゲン菜などの緑黄食野菜から変換されたビタミンAを取ることは、身体に負担をかけない賢い摂取法と言えます。
VDT症候群に効果あり
ビタミンAには、VDT(Visual Display Terminal)症候群を緩和する効果があります。
VDT症候群とはパソコン画面などを見て長時間作業を続けた時に心身に不調をきたす現代病です。ドライアイや眼精疲労もこの中に含まれます。
ビタミンAは涙の量を一定に保ち、網膜や角膜を保護する働きがあるので、パソコン、スマホなので目を酷使する人はチンゲン菜をはじめ、緑黄色野菜を日頃から摂取するよう心掛けましょう。
チンゲン菜の効果的な食べ方
チンゲン菜はビタミン豊富で油との相性が良い食材なので、炒めものがオススメです。さらに、チンゲン菜のビタミンはタンパク質と一緒に取ると吸収率がよくなるので、卵や豚肉、鶏肉などがオススメです。火の通りが早いので手早くサッと炒めましょう。
また、茹でる場合はお湯に油を少し足すとお湯の温度があがるので、色鮮やかで早く茹であがります。