しそは、昔から薬効の高い植物として使われており、緑色のものは大葉と呼ばれていますが、正式な名称は青しそです。紫と緑のしそは効能が同じものもありますが、アントシアニンを含む紫色のしそは、より薬効が高いと言われています。
今回は、しそに含まれる栄養と効能を詳しく紹介しましょう。
しその豆知識
しそは、中国の漢字「紫蘇(しそ)」からついたという説があります。遥か昔の中国に蟹を食べ過ぎて食中毒を起こし、苦しんでいる若者がいました。生きるか死ぬかの瀬戸際のところに、華佗(かだ)という有名なお医者さんが、紫色の薬草を煎じて飲ませたところ、たちまち元気になったと伝えられています。
紫色をした薬草で蘇るというところから「紫蘇」と呼ばれるようになりました。
しその栄養と効能
■βーカロテン
βーカロテンは、身体にビタミンAが足りない時に必要なだけ補う、という特殊な働きをすることで知られています。しそは野菜の中でもβーカロテン含有量トップクラスを誇ります。
■アントシアニン
アントシアニンは、色の濃い植物に含まれるポリフェノールの一種。抗酸化作用があり、老化や生活習慣病に効果があるといわれています。
■ルテオリン
フラボノイドの一種であるルテオリンには、肝臓が持つ解毒作用を促進し、免疫力を高める効果があります。
■ロズマリン酸
ポリフェノールに含まれるロズマリン酸には、抗菌作用や抗ウィルス作用があり、花粉症に効果があると言われています。また、最近ではパーキンソン病やアルツハイマー病に効果のある成分が含まれているという研究結果の報告もあります。
■ペリルアルデヒト
しそ特有の匂い成分、ペリルアルデヒト。臭覚を刺激し胃液の分泌を活発させる健胃作用があります。また、消臭や食中毒の予防にも効果があります。
その他にもビタミンB、カルシウム、カリウム、亜鉛などが豊富に含まれています。まさに身体に良い成分の宝庫「しそ」。そして、しその成分を余すことなく摂取するには、しそジュースがオススメです。
しそジュースの作り方
■材料
紫色のしその葉・・・400g、三温糖1kg、米酢500cc、水2リットル
■作り方
1.大きめの鍋に水を2リットル入れ沸騰させたら、しその葉を入れ、色が紫から緑に変わるまで茹でます。
2.葉だけ先に引き上げたら、三温糖を入れて火にかけます。
3.三温糖が溶けるようによくかき混ぜ、溶けたら火を止め茹で汁を冷まします。
4.冷めたら米酢を入れ、かき混ぜればきれいな色のしそジュースの完成!
密封できる容器に入れて冷暗所で保管しましょう。保存期間は1年ぐらいですが、無添加なので早めに飲みきることをオススメします。
また、米酢の代わりにりんご酢や梅酢でも美味しくできます。水や炭酸で割るなど、飲み方は色々ありますし、暑い夏でしたらかき氷のシロップとしても使えます。
健康に役立つしそジュース、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。