毎年、冬になると猛威をふるうインフルエンザ。特に今年は、A香港型、B型、2009年流行時に「新型」と言われた3種類のウイルス感染が確認されており、一人が複数の型にかかる可能性も示唆されている。
まずはしっかりと手洗い・うがいをすることで予防することが大切だが、もしインフルエンザにかかってしまったら、病気を治すことと同時に、家族などへ被害が拡大しないように気を配る必要がある。そこで今回は、家庭内でできるインフルエンザ対策について、稲毛サティクリニック院長・河内文雄さんに伺った。まず、よく耳にする「患者の隔離」だが、家庭内でも必要だろうか。
「患者さんは基本的に家の中でも隔離です。インフルエンザは飛沫感染が圧倒的に多いので、面と向かって話をしないように、また咳しぶきを浴びないように注意しなければなりません」
少し可哀想な気もするが、家族のなかでインフルエンザにかかった人がいたら、マスクは必ず着用してもらい、その人と話したあとは手を洗うことも必須だ。心を鬼にして、共倒れにならないように心掛けたい。
では、鉄壁の予防むなしく、感染が疑われる症状が出たときはどうしたらいいだろう。解熱剤など、飲んだほうがよいだろうか。
「インフルエンザの検査は、大人は発症後24時間、子どもは12時間ほどで反応が出ます。その時点ではウイルスが十分増殖していないため、抗インフルエンザ薬が効果を発揮します。インフルエンザウイルスは鎮痛解熱剤との相性が悪いので、カゼのときに処方された薬が余っていても服用してはいけません。脳症を起こす危険があるので、絶対に止めてください」
もしかして…と感じた場合は、まずは病院で検査を受けるのがベストだ。今は効果の高い薬が出ているので、タイミングが良ければ重症化せずに治るそう。
最後に、回復の近道を教えていただいた。
「ウイルスを身体から追い出す“免疫力”を高めるのは、休養・保温・水分補給。のどが渇いたからではなく、意識的に多めに飲んでください。成人男性であれば食事以外に2Lくらい飲んでもらいたいですね」
インフルエンザにかかったら、水のペットボトルを枕元に置いて、隔離された暖かな部屋でとにかく眠る。「休養・保温・水分補給」を意識し、さらなる感染源にならないよう細心の注意を払いたい。
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