同じように育てているはずなのに、姉はしっかりしているが、弟は手がかかって困る……と悩んでいる保護者もいることだろう。「この悩みには、男の子脳と女の子脳の違いを理解する必要があります」と語るのは、教育評論家の親野智可等氏。小4の娘と小1の息子を持つ保護者の悩みに、親野氏が答える。
【質問】
4年生のお姉ちゃんは親の言うことを素直に聞いてくれて、自分で何でもしっかりできるのですが、小1の弟はまったく正反対でだらしがなく、何度言ってもできません。同じように育てているのに、弟のことだけでいつもへとへとになります。おまけにこのごろは反抗的になってきました。(小4女子と小1男子の母親)
【親野智可等氏からのアドバイス】
男の子脳の度合いが高い子は、次のような傾向があるようです。
●やりたいことしかやらない
●やるべきことをやらない
●イヤなことは後回し
●ルールを守らない
●けじめがつけられない
●時間の観念がない
●物の管理が苦手
●人の気持ちが読めない
●落ち着きがない
●自己コントロールが苦手
脳科学によると、「手がかかる」「大変」「育てにくい」などの部分が、あとで伸びる要素と裏表の関係にあるそうです。つまり、男の子脳の場合、先に大変な部分が出るわけで、その分あとで伸びるということなのです。
今回のように、上が女の子で下が男の子の場合、気を付けてほしいことがあります。最初のお姉ちゃんがわりと育てやすくて、保護者としては子育てがけっこううまくいきます。すると、子育てについての成功体験ができ、それを基準としてしまいます。このような場合、保護者は無意識のうちに上の子と比べてしまっていることが多いのです。
男の子脳と女の子脳の違いを理解したうえで、男の子は割り引いて見てあげることが必要です。比べてはいけません。男の子は先に大変な部分が出るのです。その分あとで尻上がりに伸びます。なお、女の子でも男の子脳の度合いが高い子がいるそうですから、そういう子も割り引いて見てあげましょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140207-00010000-benesseks-life