寒くなり、空気が乾燥してくると気になるのが、「風邪」です。番組では世の中にあふれる風邪対策の中で、どれが医学的に根拠のあるものなのかを紹介しました。薬の飲み方、こじらせた時の対処、予防法等々、意外に勘違いしていることが多い風邪についての知識を再整理して、この冬を乗り切る手段をお伝えしました。
■風邪って何?
風邪の明確な定義は定まっていませんが、よく使われる定義としては「ウイルスによる急性の上気道(鼻からのどにかけての間)の感染症」というものがあります。
ポイントは「風邪は細菌ではなくウイルスによる感染症である」ということです。
風邪を起こすウイルスは200以上ありますが、それらに共通する症状は「せき、鼻水、のどの痛み」の3つの症状です。岸田直樹さん(手稲渓仁会病院 総合内科医)によるとこれらの3症状が1~2日の間に同時に起きたら風邪だと考えて差し支えがないということでした。(このうち2症状が出ているだけでも、風邪の可能性が大きいと考えるそうです)
これは逆に頭痛や下痢、熱の症状があったとしても、この3症状がないなら風邪以外の疾患を考えた方がよいということです。
■風邪が長くなと思ったら風邪以外の病気かも・・・
風邪は普通、症状が出始めて1~3日が症状のピークになります。(熱が出る場合もこの時期が最も高く発熱します)
逆にこの時期が過ぎても38度以上の熱が続く場合や、風邪の3症状のうちのどれか1つ以上が10日以上長引く場合は「風邪から別の病気に変わっている」可能性があります。そうした場合は医師に相談する必要があります。(3症状のうちせきが長引くケースでは単純に風邪でのどが荒れてしまった感冒後せきという症状の可能性もあります。これはのどの粘膜が完全に治るまで1か月以上かかる場合もあります)
■インフルエンザについて
番組後半でインフルエンザの最新情報もお伝えしました。
インフルエンザはウイルスの中でも非常に特徴的な風邪のウイルスです。
番組では風邪との違いをまとめました。
【風邪】
治るまで・・・3~10日程度
症状・・・鼻水・せき・のど痛
薬・・・症状緩和
【インフルエンザ】
治るまで・・・7~10日程度
症状・・・3症状に加え、急な発熱・関節痛
症状緩和・抗ウイルス
※インフルエンザについては厚生労働省が制作した情報があります。
以下のホームページをご参考ください。
ホームページ:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
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NHK「あさイチ」2014年1月8日放送分










