医学の世界に「プラシーボ効果」と「ノーシーボ効果」という言葉があります。有効成分のない偽薬でも、患者の思い込みで症状が改善したり副作用が現れたりすることをいいます。
マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」群馬工場で製造した冷凍食品から農薬が検出された問題は、公表から半月が過ぎました。約2500人が嘔吐(おうと)や腹痛などの症状を訴えていますが、食べ残しなどから農薬は検出されていません。
しかし、2500人全員が「ノーシーボ効果」やノロウイルスなど別の原因だったとは考えられません。農薬が混入したのが、公表前に回収した商品だけと考えるのも少し無理があります。
対象商品の約4割はまだ回収されていません。問題解決の糸口はどこかの家庭に眠っているのかも。もう一度、冷凍庫の中身をチェックしてみませんか。(編集長 近藤真史)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140115/trd14011508000001-n1.htm