年始イベントが続くこの季節。仲間とワイワイ酒を飲み、楽しく騒いで楽しみたいですよね! しかし、パーッとやるのはいいけれど、ウッカリすると「悪酔い」なんてことに。視界がグラグラまわり、全身がシビれて感覚がニブくなって……。
ひどいときには誰かにしつこく絡んだり、暴言をぶつけてしまうことも。翌日、自分はサッパリ忘れていたとしても、相手は覚えているんです。ホント怖いですね。
さて、そんな最悪の事態にならないためには、どうすればいいのでしょうか? 雑誌などで酒の特集を多く手がけ、馴染みの居酒屋の数は3ケタ、自身もヘビードランカーというライターのH氏を居酒屋に呼び、悪酔いしないコツを伺ってみました!
「酒は飲んでも呑まれるな。悪酔いしないためには事前の準備がいるんですよ。飲み始める前には、必ずなにか食べておく。肉とか魚などのタンパク質系、豆類もよいですな。あとダメ押しで、居酒屋の近くのコンビニでウコンドリンクを買うんです。それさえキュッとやっとけば、まず大丈夫ですよ」
そう豪語する、なぜかすでにホロ酔い加減のH氏。心配というわけではないのですが、念のためH氏のお話を、専門家の方に確認してみましょう。公益財団法人西熊谷病院の元管理栄養士・西山先生に、酔いのメカニズムについて伺いました。それによると、胃がカラッポだとアルコールの吸収が早くなってしまうそう。だから、事前に肉や魚など、シッカリした食事をとっておくと良いようです。そしてウコンの成分には、肝臓の働きを強める働きがあるそうですよ。さて、事前準備はこれでバッチリとして、飲酒中に気をつけることについてH氏に聞いてみました。
「酒に十の得あり。酒を飲んでる最中でも、とりあえず常に物を食べ続ける。そんで、たまーにグレープフルーツジュースも飲んどけば、万事オッケーですな!」
酔いが回ってきたのか、やや口調が乱雑になってきたH氏。これも消化・吸収の医学的観点に即すと、飲酒中に食べ物を胃に定期的に送り続けた場合、アルコールの急激な吸収を抑える効果があるとのことです。さらにグレープフルーツなどの柑橘系に含まれるクエン酸は、ウコン同様、肝機能を高めてくれるそうですよ。では、ここまで無事にきたとして、飲み会が終わったあとはどうなんでしょうか。
「冷や酒と親の意見はあとで効く。宴が終わっても油断するべからず! 水をガブガブ飲んで、オシッコを出しまくれ! そうすりゃ翌朝はスッキリお目覚めでゴザルよニンニン!」
そろそろH氏も危なくなってきたようなので、手みじかにまとめます。コチラも西山先生いわく、飲酒後に水をたくさん飲み、尿を出すことで、アルコールはかなり抜けるとのこと。しかし、水だけガブ飲みするのもツライので、スポーツドリンクなど生理食塩水のようなものを摂取すれば、ムリなく効率的にアルコールを排出できるそうです。
取材が終わり、H氏にお礼を言って席を立つと、彼も立ち上がり一緒に外へ。そのままゴキゲンな面持ちで、鼻歌まじりに繁華街のほうへ消えていきました。「百薬の長」とも言われるお酒。上手くつきあっていきたいものですね!
文●西山大樹(清談社)
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