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女性もかかる「睡眠時無呼吸症候群」 閉経後に高まる危険

睡眠中に何度も呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)。太った中年男性の病気と思われがちだが、専門の医師によると、女性も閉経後はSASにかかる危険性が高まるという。放置すると高血圧などの生活習慣病を引き起こす可能性がある。夜間突然死のリスクもあり、いびきや昼間の眠気が気になったら早めの受診を心掛けたい。(寺田理恵)

◆更年期症状?

SASの多くは気道が塞がったり狭くなったりすることで起こる閉塞(へいそく)型。疫学調査から国内に約200万人いるとされる。首が短くて太い人、あごが小さい人など気道が狭い人に多く、睡眠中に咽頭の筋肉や舌が緩み、気道が狭められて起きる。加齢による筋力の低下、肥満で舌が重くなることも原因とされる。

注目されるようになったのは平成15年、居眠り運転をした山陽新幹線の運転士がSASと診断されたことから。最近では群馬県の関越自動車道で24年4月、乗客7人が死亡した高速ツアーバス事故で、被告の運転手が鑑定留置でSASと診断された。

イメージとして働き盛りの肥満男性に多いSAS。企業レベルでの啓発が進んでいるが、女性がかかるリスクが閉経後に高まることはあまり知られていない。

「閉経後に有病率が高まる要因として、女性ホルモンの影響が疑われている。女性とSASの関係が知られるようになったのはここ2、3年。更年期症状と似ているので気づきにくいが、女性が社会で重要な地位に就くようになり、仕事にしわ寄せが生じる症状が意識されるようになったのではないか」。SASに詳しい「RESM(リズム)新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック」(横浜市港北区)の白浜龍太郎院長は指摘する。

◆専門医療機関で

閉塞型SASの主な症状は日中の眠気以外にも、狭い気道を空気が通るときに咽頭が振動して生じるいびき、倦怠(けんたい)感、不眠、寝汗、夜中に何度もトイレに行くなどがある。重症化し、無呼吸や低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度が高くなると、心臓や血管に負担がかかり、高血圧や糖尿病、脳梗塞などの生活習慣病を引き起こす可能性がある。

確定診断は専門の検査施設に一晩入院し、睡眠状態を調べて行う。睡眠障害には、睡眠中に手足がむずむずして眠れなくなる「むずむず脚症候群」などさまざまな種類があるため、脳波を細かく計測し、正確に診断することが重要だ。

治療法には、鼻マスクとホースを装着して空気を気道に送り込むCPAP(シーパップ)療法や口腔(こうくう)内装置を使う方法などがある。こうした治療を受けるには専門の医療機関で受診する必要があり、日本睡眠学会が全国約440人の睡眠医療認定医を認定している。

白浜院長は「家庭と社会の両方で役割を担っている女性は自分の時間が少なく、男性に比べると受診に消極的。だが、SASは夜間突然死とも因果関係のある怖い病気。眠気や集中力、気力など日中のコンディションが変わってきたらSASを疑ってほしい」と話している。

■減少傾向にある睡眠時間

日本人の睡眠時間は短くなっている。総務省の平成23年社会生活基本調査によると、経年比較が可能な15歳以上では、過去25年間に男女とも減少傾向にあり、昭和61年に比べ、男性は10分、女性は6分減った。

平均睡眠時間は7時間42分。男女別では、男性7時間49分、女性7時間36分で、女性の方が13分短い。年齢別で睡眠時間が最も短いのは45~49歳の7時間3分で、男性7時間18分、女性6時間48分と、女性の方が30分も短かった。

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20131215502.html

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