学校給食のメニューとして古くから人気のある「鶏肉のレモン漬け」が、兵庫県内でも静かなブームを呼んでいる。赤穂市などが給食の献立に取り入れるほか、「卒業しても甘酸っぱい風味と食感が忘れられない」との声に応え、スーパーなどで商品化が続く。(小林伸哉)
レモン漬けは空揚げをレモン風味のタレでさわやかに仕上げた。
赤穂市では栄養教諭の梅本晃子さんらが参考本を基に、学校給食の献立に提案し1981年から提供する。「月に1度出さないと、子どもたちが許してくれない」ほどで、小野市、上郡町にレシピを譲ったことも。新温泉町も取り入れた。
全国的には「レモン煮」「レモン和(あ)え」とも呼ばれ、新潟県の旧吉田町(現・燕市)も81年に導入。担当者は「米飯に合うので同時期、全国に広がったのでは」と推測する。
人気に目を付け、旧吉田町では精肉店や居酒屋など7店が提供する。吉田商工会青年部がマップ作りを目指すなどご当地グルメに育てようとしている。
商品化も盛んだ。赤穂市のスーパー「主婦の店赤穂店」は数年前から市内3店舗で毎日提供し、特売日は各店で100パック以上を売り切る。赤穂市加里屋中洲のパン店「あこうぱん」は今夏から、土日祝日限定でフランスパンのサンドイッチの具に。赤穂高校定時制の生徒が発案したといい、同校は14日の赤穂義士祭会場でも販売。同市内では家庭でも作られ、梅本さんは「楽しい学校生活を思い出してくれているようでうれしい」と話す。
◆赤穂市立学校給食センターのレシピ(4人分)◆
(1)鶏胸肉120グラム、鶏もも肉120グラムを切り、軽く塩こしょう
(2)でんぷんをつけて空揚げに
(3)濃い口しょうゆ12グラム、三温糖16グラム、水3グラムを合わせて煮て、レモン汁4グラムを加えてタレをつくる
(4)揚げたての鶏肉とタレをからめる
http://news.goo.ne.jp/article/kobe/life/kobe-20131214004.html