台所の片隅で忘れられがちな存在、アルミホイル。「ラップはよく使うけど、アルミホイルを使うのはお弁当の仕切りか煮物のときの落とし蓋くらい」という人、多いのではないでしょうか。でも、特徴や使い方のコツを知れば、調理の幅が広がるのはもちろん、食材のうまみも引き出してくれるスグレ物。しかもキッチン以外でも、静電気除去に役立つなど、まだまだ知られざる便利な活用法があります。今回は4人の達人がその得意分野から徹底活用法を伝授してくれました。
■和食の達人が教えるアルミホイルの活用法
焦がしてしまいがちな焼き魚。お悩みを解決してくれたのは、フランスのグルメガイドで2つ星を獲得した日本料理店の店主、野崎洋光さんです。魚を皮はぱりぱり、中はふっくらに仕上げるアルミホイルの技とは、ひれを焦がさないようにふわっと包むこと、そして、アルミホイルに穴をあけ、魚の上にかぶせることでした。
野崎さんのアルミホイル活用の技は、まだあります。それは里芋の下準備にアルミホイルを使うという方法でした。アルミホイルをふわっと丸め、身を傷つけないように包むようにこすります。こうすると、包丁を使うよりも薄くむけ、皮の部分に多いうまみをむだなく味わえます。そんな里芋を使った、昆布としょうゆだけで味つけした野崎さんの絶品レシピ、里芋の田舎煮も紹介しました。
■里芋の田舎煮
<材料>
・里芋・・・8コ(皮をむいて30グラム)
・米ぬか・・・少々
・昆布・・・(約10センチ角のもの)1枚
・水・・・600ミリリットル
・しょうゆ・・・40ミリリットル
<作り方>
1.里芋はアルミホイルで薄く皮をむく。多少皮が残っていても可。
2.水に米ぬかを入れ、里芋を5分下ゆでする。
3.鍋に水、昆布、里芋を入れ加熱する。
4.しょうゆを加え、中火で20分ゆでる。
■鶏ロール
<材料>
・鶏のむね肉・・・1枚
・塩・・・適量
・こしょう・・・適量
<作り方>
1.鶏のむね肉は、厚い部分を開いて、厚みをそろえる。
2.アルミホイルの上に皮を下にして胸肉を載せ、両面に塩・こしょうをする。
3.胸肉を巻き、アルミホイルでピチっと包む。両脇はキャンデーのように絞る。
4.グリルで、ときどき回しながら、中火で40分ほど焼く。
【取材協力】
野崎 洋光さん 分とく山 店主
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20131126-a-001.html