台所の片隅で忘れられがちな存在、アルミホイル。「ラップはよく使うけど、アルミホイルを使うのはお弁当の仕切りか煮物のときの落とし蓋くらい」という人、多いのではないでしょうか。でも、特徴や使い方のコツを知れば、調理の幅が広がるのはもちろん、食材のうまみも引き出してくれるスグレ物。しかもキッチン以外でも、静電気除去に役立つなど、まだまだ知られざる便利な活用法があります。今回は4人の達人がその得意分野から徹底活用法を伝授してくれました。
■アルミホイルでラクラク調理
一人の昼ごはん。「こんなときくらい洗い物から解放されたい!」そんなときにもアルミホイルが活躍します。料理研究家の町田えり子さんが開発したアルミホイル活用レシピは、焼きめし、焼きそば、ハンバーグ。これらは、すべて具材をアルミホイルに包み、魚焼きグリルに入れて焼くだけ。これならフライパンもお皿も汚さずにすみます。
東京工業大学教授の里達雄さんによると、アルミホイルは、赤外線を反射し、中の食材をゆっくりと温めるので、急速に加熱されて焦げたり、加熱むらができたりすることがないと言います。
※機種によって、時間は調整してください。
※今回、町田さんは、両面グリルを利用しました。
上火だけの片面グリルの場合は、1.5倍の時間を目安にしてください。
■アルミホイル焼きめし(1人分)
<材料>
・ごはん・・・180グラム(炊きたての場合は少し冷ます)
・にんじん・・・みじん切り 大さじ1
・ピーマン・・・みじん切り 大さじ1
・パプリカ(赤)・・・みじん切り 大さじ1
・スイートコーン(缶詰/汁けをきったもの・・・約20グラム
・しょうが(みじん切り)・・・小さじ1
・ごま油・・・小さじ1
・塩・・・適量
・こしょう・・・適量
・ウインナーソーセージ(斜め薄切り)・・・1本
・卵・・・1コ
<作り方>
1.ごはんと野菜(にんじん、ピーマン、パプリカ(赤)、コーン、しょうが)を混ぜる。
2.塩・こしょう、ごま油で味を調える。
3.アルミホイルを約50センチの長さに切り、サラダ油をぬる。
4.アルミホイルの手前半分のところに(2)をのせ、中心を少しくぼませて、ソーセージと卵をのせる。
5.アルミホイルを半分に折ってかぶせ、残りの3辺をしっかり折って閉じる。角は三角に折るのがポイント。
6.魚焼きグリルに入れ、両面焼きの場合、中火で6分焼けば完成(片面焼きなら9分めど)。
■アルミホイル焼きそば(1人分)
<材料>
・焼きそば用の麺(蒸し)・・・1玉
・豚バラ肉・・・1枚(15グラム)
・キャベツ・・・1枚
・ピーマン・・・2分の1コ
・しめじ・・・6分の1房
・しょうが(薄切り)・・・3枚
・粉末ソース・・・1玉分
・塩・・・適量
・こしょう・・・適量
・サラダ油・・・適量
・紅しょうが・・・適量
<作り方>
1.アルミホイルを50センチほどの長さに切り、サラダ油をぬる。
2.アルミホイルの手前半分のところに、まずしょうが、次に豚バラ肉を並べて塩、こしょうをする。
3.ほぐした麺をのせ、麺の付属の粉ソースをかける。
4.きのこ、野菜をのせる。
5.アルミホイルを半分に折ってかぶせ、平らになるように軽くおさえたあと、残りの3辺をしっかり閉じる。
6.魚焼きグリルに入れ、両面焼きの場合、中火で10分焼けば完成(片面焼きなら15分めど)。
7.ホイルをあけ、手早く混ぜ、お好みで紅しょうがをのせる。
■アルミホイルハンバーグ
<材料>
・ハンバーグ生地・・・180グラム
・デミグラスソース・・・大さじ1
・バター・・・小さじ1
つけ合わせ
・パプリカ(赤)
・ピーマン
・かぼちゃ
<作り方>
1.アルミホイルを50センチほどに切り、手前半分のところに、デミグラスソース、ハンバーグ生地、バターの順にのせる。
2.脇に彩りのパプリカ(赤)、ピーマン、かぼちゃをのせる。
3.アルミホイルを半分に折ってかぶせ、残りの3辺をしっかり閉じる。
4.ようじなどで3か所に穴をあける。
5.両面焼きの場合、強火で10分焼けば完成(片面焼きなら15分めど)。
※アルミホイルが膨らむことがあります。グリルの火に触れないよう注意してください。
【取材協力】
町田 えり子さん 料理研究家
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20131126-a-002.html