ひき肉をよく練って作る肉団子は、つみれ鍋などの鍋種に重宝します。この「ひき肉を練る」作業は、シューマイや揚げ団子などにも使う基本的な調理工程の一つ。肉団子をふっくらジューシーに仕上げるコツは、「水を加えること」といわれています。そこで、「加水団子」と「肉だけ団子」を作り、比較してみました。
【作り方】加える水の量は、鶏ひき肉200グラムには1/4カップ、豚ひき肉200グラムには1/2カップ。つまり、副材料を除くと、「加水団子」は鶏肉が250グラム、豚肉が300グラムになります。
「肉だけ団子」は、ひき肉に塩2グラム、おろしショウガ5グラムを加えてよく練り、冷蔵庫で30分休ませた後、約25グラムずつの8個に丸めました。「加水団子」は、肉をよく練った後に数回に分けて水を加え、同様に。鶏肉は10個、豚肉は12個できました。
【加熱】加熱方法は、ゆでと電子レンジです。ゆで時間は4分。電子レンジ調理は重量で加熱時間が変わるので、「肉だけ団子」は600ワットで4分、鶏「加水団子」は4分半、豚「加水団子」は5分20秒加熱しました。
加熱すると肉汁や脂肪は抜け出します。加熱後の重量を比較すると、鶏肉も豚肉も、ゆで、レンジ加熱ともに「加水団子」の方が「肉だけ団子」よりも抜け出さずに残っている量が多く、重くなりました。
食べてみると、「肉だけ団子」は固く締まってボソボソした食感なのに対し、「加水団子」はふっくらジューシーで、弾力もありました。水を加えた方が断然、おいしかったのです。
【水を加えるコツ】ひき肉に水を抱き込ませるコツは、水を加える前に、しっかりと肉を練っておくこと。生肉の繊維状のタンパク質は塩を加えてよく練ると粘りが出て、まとまる力が強くなります。白っぽくなるまでよく練り、水を少しずつ加えながらさらに練り上げましょう。
【まとめ】「加水団子」はおいしいだけでなく、1個当たりのカロリーも少なくなります。また、水の一部を酒やスープなどにしたり、長ネギなどの香味野菜を加えたりすると、さらにおいしさがアップ。いろいろな団子料理に応用してください。(エフシージー総合研究所 食品料理研究室 www.fcg-r.co.jp)
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