11月6日に、ナイキからリストバンド型の活動量計「Nike+ FuelBand SE」が発売されました。従来製品「Nike+ FuelBand」と比べて防水性能などがアップし、より使いやすくなりました。そこで、いま注目を集めるリストバンド型の活動量計について、その機能や使い方などを見ていきましょう。
まず、そもそもそもそも“活動量計”とはどのようなものなのかについて紹介しましょう。活動量計は、日常のさまざまな行動を活動量として数値化できるものです。従来製品で一番イメージが近いのは歩数計でしょう。しかし、歩数計が歩いたり走ったりした歩数やカロリーのみを表示するのに対し、活動量計はデスクワークや家事などを含めた総消費カロリーが表示できます。運動によって消費する「活動カロリー」以外の計測項目としては、登録した身長や体重などから推定される人間の生命活動維持に必要な「基礎代謝」、食事をした際の消化や吸収活動で消費する「食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)」などが挙げられます。
もちろん、製品によって数値化できる内容に違いはありますが、概ね“1日におけるトータルの消費カロリーが分かる”優れものなのです。
今回登場したNike+ FuelBand SEは、活動量計の中でも非常にスタイリッシュなデザインを採用したリストバンド型の新製品です。従来製品「Nike+ FuelBand」と比べて防水性能が向上したほか、消費電力を抑えたBluetooth 4.0にも対応。カラーバリエーションはブラック/ボルト/ピンクフォイル/トータルクリムゾンの4種類がラインアップされています。そして12月1日には、早くも新色の「ローズゴールド」が数量限定で販売。こちらの価格は1万7850円と、既存カラーと比べて2100円プラスですが、高級時計にヒントを得たというシックな外観に仕上がっています。
機能面で特徴的なのは、消費カロリーが性別/年齢/身長/体重によって異なるのに対し、これらを踏まえて計算された「FUEL」という独自の単位で活動量を表示すること。FUELの目安は「2000:普通」、「3000:活動的」、「5000:高エネルギー」と規定されており、年齢や体形が違っても共通の基準で判断できるようになります。また、事前に設定した目標値をクリアすると「GOAL」というアニメーションが表示されるのも面白い演出です。もちろん、FUELではなくカロリーでの表示も行えます。
iPhoneやiPadと連携すれば、活用の幅がさらに広がります。各種運動から日常の行動、睡眠に至るまでを「セッション」として記録したり、友人同士でコメントを送りあえるグループ機能も利用可能です。
サイズは139~163mmに対応した「S」、164~188mmの「M/L」、189~213mmの「XL」という3種類を用意。「適合サイズが微妙…」という場合でも、簡単に取り付けられる2個の延長リンク(8mmと16mm)があるので、迷った時は小さいサイズ+延長リンクの使用を推奨しています。
最近は活動量計のラインアップが増えており、国内メーカーからもタニタの「カロリズム」、オムロンの「カロリスキャン」、パナソニックの「デイカロリ」などさまざまな製品が出ています。その中でも、今回は同じリストバンド型として、日本でも2013年の春から正規販売が行われている米Jawbone製「Jawbone UP」との機能比較を行ってみました。なお、同社ではBluetooth 4.0に対応した「Jawbone UP24」という新製品を11月より米国で発売していますが、日本での発売が未定のため今回は旧製品を比較対象としています。
中には「特に運動してないから必要ないかな」と思う方がいるかもしれませんが、活動量計はアスリートだけを対象としたものではありません。普段の生活でどれくらいカロリーを消費しているかが分かるので、たとえば食事によるカロリー摂取量と比べれば、日々の体調管理に役立ちます。製品によっては睡眠の状態を測定したり、ベストなタイミングで起こしてくれるアラーム機能を備えたものもあります。
また、測定した消費カロリーを同世代・同体型の平均値と比較して大幅に下回っていれば「運動不足かな…。ジョギングでも始めようか」と、運動を始めるきっかけになります。そして、もう少しで目標値を達成できるようなら「いつもはエスカレーターを使うけれど階段にしてみよう」「駅までの移動手段を自転車から徒歩に変えてみよう」など、自然に運動への意欲が湧いてくるのも魅力です。
人間の心理とは面白いもので、一度目標値をクリアすると、今度はそれを下回らないよう維持したくなります。余裕が出てきたら、さらに上の目標を設定するのも面白いでしょう。
このように活動量計は、消費カロリーという普段見えないものを可視化することで、さまざまな指標や目標として活用できる便利な製品です。活動量計の選び方としては、やはり日々身につけるものなので、装着時に違和感を感じないものがベスト。スタイリッシュさを求めるならリストバンド型、あまり目立たせたくないならクリップ型などがお勧めといえます。また、どのような項目が計測できるのかを事前にチェックしておくことも大切です。










