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若年層の「鏡餅」離れに歯止め 廃棄しやすい新素材容器 新潟

■干支フィギュア商品投入

正月を飾る「鏡餅」の市場活性化で、県内の包装餅メーカー各社が知恵を絞っている。佐藤食品工業(新潟市東区)が廃棄しやすい新素材の容器を採用したエコ商品を11月に発売し、マルシン食品(同西区)はこだわりのフィギュアを付けた商品で販売攻勢をかけている。生活様式の多様化などを背景に進む若年層の鏡餅離れに歯止めをかけたい考えだ。

佐藤食品工業の新商品は、内容量66グラムの「サトウの福餅入り 鏡餅 小飾り干支橙(えとだいだい)付」(希望小売価格380円)。「鏡餅の容器が捨てづらい」という声を踏まえ、資材メーカーと共同開発した発泡スチロール製容器を採用した。個別包装の餅が入る容器は、簡単につぶしちぎることができる。重量は同社従来製品との比較で約3分の1を削減し、二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果も高めた。

佐藤元社長が注目するのは、家庭ごみを捨てる際の利便性に敏感な主婦。「小型の鏡餅に商機がある。餅とご飯の新商品を合わせた平成25年度売上高は2億円の見込み。新たな提案で4億円にしたい」と意気込む。

マルシン食品は、来年の干支の「午」を題材としたフィギュアなどが付く個別包装型鏡餅(内容量60グラム)で勝負する。午の場合、約80回に上るデザインの修正を重ねた力作で、重量感のある樹脂を使い手作りした。「かわいらしいフィギュアを入り口に鏡餅を知らない若者をひき付けたい」(新保清久社長)との姿勢で、今冬は昨冬比約10万個増の60万個の販売を狙う。

全国の鏡餅生産量は3年に8千トン台を記録したが、16年以降は6千トン台割れを続けている。このため日本鏡餅組合(同中央区)は、鏡餅文化の意味を伝える絵本を朗読音声とアニメで楽しめるスマートフォン(高機能携帯電話)向けアプリ(応用ソフト)の提供を年内に始めたい考えで、次代の消費を担う子供とその両親を囲い込む動きも熱を帯びそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131123-00000011-san-l15

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